こんなご相談も届きます。
「この案、面白くないから言うのはやめておこう」
「やっぱりこれは的外れな気がするから、言わないでおこう」
こんなふうに発言する前に考えすぎて、自分のアイデアを引っ込めてしまうことはありませんか?
どうしても自信のある発言が思いつかない場合には、素直に「思いつきませんでした」と伝えて大丈夫です。これはこれで、会議をスムーズに進ませる方法です。ほかの人からいい案が出れば、無理にほかの案を出す必要はありません。
発言以外の役割を見つける
人にはそれぞれ得手不得手があります。いい案が思いつかないのであれば、賛同役であったり、ほかの人の意見を広げる役割になったりしてもよいのです。たとえば、会議の序盤の優れた案を、みんなが忘れた頃に拾い上げる役割になることもできるでしょう。
会議室の確保や、建設的な話し合いができる環境作り(発言に対してうなずいたりして、参加者が安心して話せる雰囲気にすることなど)も、会議の目的である意思決定の役に立ちます。
自分から意見を言わずに周りの発言を促し、結論をまとめ上げる「ファシリテーター」の役割も控えめな人に向いています。
このように、会議を苦手とする控えめな人は、発言以外に自分の役割を作ればラクになります。会議で役に立つ方法は、発言だけではないのです。
それでも、意見を思いつかないことで「自分はダメだ」と落ち込んでしまう場合には、「‟今は”思いつかない」のだと考えれば、自己否定から抜け出せます。考えた結果、何も思いつかないのも1つの結論です。
今日結論を出さなければならないわけではない定期的な会議であれば、「今すぐにはアイデアが思い浮かばないので、今回の内容を踏まえて検討してきます」と持ち帰って意見を準備することもできます。議題はその場で解決しなければならない、と考えている人が多いのですが、わからないことは調べて、次回の会議で資料として提出してもいいのです。
私は相談業をしています。相談に対してわからないまま進めていけば、相手の信頼を損ねてしまいます。それよりも「あらためて調べてご連絡します」と言われるほうが安心できますよね。会議でも、わからないまま焦って意見を出す必要はないのです。
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