実業家に「交際終了」された女性の2万円ディナー セレブ婚を望む女性ほど成婚できない、の無情

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「お見合いのときは、断然さちこさんのほうがいいなと思っていたけれど、一度食事をしてみて印象が変わりましたよ」

お見合いでのさちこは、しょうたろうの言うことに「えっ、すごいですね」「さすがですね」と、笑顔で相づちを打ちながら聞き役に回って男を立てる、最高に感じのいい女性だったという。

おそらく相手を心地よくさせる相槌「さしすせそ」を心得ていたのだろう。ちなみに、「さ」は「さすがですね」、「し」は「知らなかった〜」、「す」は「すごいですね」、「せ」は「センスありますね」、「そ」は「そうなんですか」、だ。

そして、お見合いを終えて駅まで一緒に歩く道すがら、会話の流れで「やだ〜」と言いながら、しょうたろうの肩をポンと叩くなど、軽くボディタッチしてきたそうだ。

一方、まみは緊張からか笑顔も少なかった。でも、彼の話を熱心に聞いて、自分のこともわかってもらおうとしている一生懸命さが印象的だったという。第一印象では、圧倒的にさちこが有利。しかし、ファーストデートで印象がガラリと変わったという。

私は安い女じゃないアピール

まみとのデートはカジュアルなレストランを予約し、そこでディナーを食べた。会計は1万5000円だったが、会計を済ませて店を出てきたしょうたろうに、まみはバッグの中から財布を取り出して、言った。

「私のぶんはお支払いさせてください」

しょうたろうは「あ、大丈夫ですよ」と言ったのだが、まみは「でも、高額だったから……」と言ったそうだ。

「出したいですか?」

「はい」

「じゃあ、1000円だけください」

こう言って、まみから1000円札を1枚を受け取ったという。

対して、さちことのデートはこうだった。

デートを約束していた日に仕事でトラブルが起きた。夕方までには片付かないようなもめごとだったので、事情を話し、「デートを延期してほしい」と連絡を入れた。ところが、思いのほか早く収束した。

そこで、「早く終わりそうなので、もしよかったらこれからお会いしませんか?」と連絡すると、「私がそちらの近くまで出ていきますよ」という返信が来た。

待ち合わせ場所にやって来たさちこと一緒に、しょうたろうはその先にあったファミリーレストランに向かおうとした。すると、さちこが言った。

「ま、まさかファミレスに行くんですか?」

「そうだけど。この時間だとどこも混雑しているし。何か不都合はありますか?」

「夜デートで、ファミレスって……」

一瞬顔を曇らせたが、すぐに笑顔になって言い直した。「あ、でも大丈夫です。そうですよね。今の時間はどこも混雑していますもんね」。

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