「生徒を殴り、説得する教師」→「一緒に悩み、伴走する教師」へ…ドラマで描かれる"理想の教師像"はなぜここまで変わったのか

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日曜劇場『御上先生』TBSテレビ
2025年に放送された『御上先生』は、かつて理想の教師像として社会に受け入れられた『金八先生』と真逆のスタンスをとっている(画像:TBSテレビ公式サイトより)
様々な配信サービスが普及した昨今。昭和・平成の名作ドラマを気軽に観られるようになりました。その結果、現代との価値観の違いにカルチャーショックを受けることも。
Z世代のドラマウォッチャー・批評家のドラジさんが、昭和・平成初期の名作ドラマを、あえて"今の目"で観ることで、"社会の変化"を探る本連載。第1回は、前編に続き『3年B組金八先生』(TBS系)をお届けします。

「バカヤロー!」と言いながら河川敷で、生徒を平手打ちする……。

「健次郎……」とにっこり微笑んだのち、生徒を平手打ちする……。

教室の前のほうに生徒を並べ、5人連続で平手打ちする……。

もしこんな学園ドラマが令和の今放送されたら、炎上は避けられないだろう。しかし、かつて人気を博した作品で、教師から生徒への暴力(体罰)が多数見られる作品があった。『3年B組金八先生』(TBS系)である。

第6シリーズでは、性同一性障害を取り上げた『3年B組金八先生』。今となっては前時代的な金八先生の振る舞いが話題になるが、その時の社会を鋭く切り取ってきたのは間違いない(画像:TBSチャンネル公式サイトより)

前編では、説得や暴力を伴って生徒に正解を提示する『3年B組金八先生』が支持される背景に迫った。「成長神話」や「努力は必ず報われる」という“大きな物語“を多くの人が信じられる時代だったからこそ、正解を提示してくれる金八先生が理想の教師像として社会に受け入れられたのだろう。

「金八先生」とは真逆の「御上先生」

ところが、現代ではどうだろうか。2025年に放送された『御上先生』の主人公・御上孝(松坂桃李)は金八先生と真逆のスタンスを取っており、アンチテーゼを投げかけている。御上先生はこう語る。

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