夫48歳、妻45歳「同業カップル」新婚生活のリアル マッチングした後に気づいた「共通点」

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謙虚なのか図々しいのかわからない発言である。そして、プロフィールを提出すらしていない奈津美さんにダイレクトメッセージを送って結ばれている。20秒間の自己アピールでの印象がよかったから、という理由だ。何のための採点作業だったのか。謎は深まるが、健一さんも自分のことに関しては脇が甘めの人物なのだろう。

奈津美さんのほうはもっと危なっかしい。健一さんからのアプローチを受け入れた理由は「爽やかで、Zoom画面の背景が書棚だったから」だ。

「結婚相手に求めるもの、ですか? 一緒にいてワクワクすることかな。自分の知らない世界を見せてくれるような男性が好きです」

30代以降になってもこういう傾向がある女性は結婚相手探しには苦労することが多い。見せ方だけが上手だったりする男性に取り込まれやすいからだ。下手をすると詐欺やモラハラの被害に遭ってしまう。その点、地域の商工会議所主催で、参加者はお互いに変なことをしにくい婚活イベントに参加したのは期せずして正解だったのだ。

空港まで車で迎えに来てくれたことに感激

ZoomのダイレクトメッセージからLINEを交換し、しばらくはメッセージのみで交流していた2人。司法書士というややレアな職業が同じであることも判明し、縁を感じたという。気づくのが遅かっただけに驚きと喜びが深まったことだろう。可愛げのある2人である。

「コロナ禍だったので、九州の田舎への帰省が終わるまで会うのを待ってもらいました。戻って来る日に、羽田空港まで車で迎えに来てくれたんです。この歳になって、男性から前のめりになってもらえるのはありがたいと思いました」

良くも悪くも若々しい感情を持つ奈津美さん。健一さんの男らしいアプローチにときめきを感じた。コロナ禍で外食もしにくかったこともあり、2回目のデートは健一さんの自宅でカレーを作って一緒に過ごしたという。5カ月後の「令和3年5月」に結婚。現在に至る。

健一さんのほうも多様な人生経験をしている。哲学に興味を持って大学院まで進んだが途中で退学。30歳まではバーテンダーや派遣会社のマネージャーとして働いていた。建設会社の社員だった36歳のときに9歳下の女性と結婚する。

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