【後輩が思い悩んでいる様子を見て】
ユウタ:ヒロト、元気ないな。俺がなんでも聞くよ。話してみな。
ヒロト:ありがとうございます。でも、なんでもないです。大丈夫です。
・こんなふうに言ってみよう!
◯◯で困ってるなら、相談にのるよ
放課後なら、話を聞く時間があるよ
先輩として、後輩の元気がない様子に気づいて声をかけてあげるのは、とてもすばらしいことですね。でも、「なんでも聞くよ」という声かけは、少し漠然としすぎているようです。言われた後輩も、うれしい気持ちはありつつも、「なにをどんなふうに相談していいかわからない」というのが、正直な気持ちではないでしょうか。
「なんでも聞く」では、逆に相談しにくい
「なんでも」という言葉には別の意味でも注意が必要です。たとえば、「そんなことは自分で決められるだろう」というささいなことまで、いちいちSNSのメッセージでこまかく相談されても困ってしまいますよね。
「なんでも言って」と制限を設けないことは、一見、頼りがいがあってベストな言い方に思えます。しかし、「なんでも」への感覚が人によって違うことも多く、あとからお互いに「こんなはずではなかった」となってしまうこともよくあります。
悩んでいそうな相手に声をかけるときは、具体的な問題に焦点を当ててみると、相手も相談がしやすくなります。たとえば「元気がないけれど、部活でなにか問題を抱えている?」と言われると、より悩みを打ち明けやすくなるでしょう。
もうひとつ、相談に対応できる時間を伝えるのもポイントです。「いつでも言ってきてね」と言われると、いつなら時間があるのかがわからず、迷っているうちに相談する機会を逃してしまうというケースも多いはずです。
「放課後だったら、時間があるよ」「水曜日の部活のあとの1時間くらいなら、話を聞けるからね」と言えば、相談に行くタイミングが計れて、心理的なハードルが低くなります。
あまりしつこくなにがあったかを聞くより、相手が自分から話すのを待つことも大切です。悩み相談では「相手の話を聞いてあげること」がいちばん求められることであり、もっとも重要なことです。
アドバイスや経験談を話すのであれば、後輩の話をじっくり聞いてからということも忘れないようにしましょう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら