「言いたくないんだけど」というのは、会話に入る前の前置きとして使われます。しかし、この言葉を聞いたとたん、相手は「あまり聞きたくない話が始まる」サインだと受け止めることになるでしょう。
同じような言葉に「あなたのために言うんだけれど」というのもあります。
自分にとってよくない話は、誰でも聞きたくありません。
相手からなにを要求されるのか? なにかコントロールされそうになるのか? それともイヤなことを指摘されるのだろうか? そんな、自分にとってよくない話が始まりそうとなれば、自然と身構えることになります。
警戒心が芽生えた相手は耳をふさいでしまうので、たとえその内容が的確で妥当なものであってもすんなり伝わるのが難しくなります。
さらに「言いたくないんだけど」という言葉には、「私は言いたくないけれど、あなたのためにあえてイヤな役目を引き受けている」「しょうがないから言ってあげている」という、恩着せがましさや大義名分のようなものがあります。
しかし、その本心は「言いたくない」のではなく「言いにくい」だけだったり、「人から言われたらイヤなことを言ってやろう」という少し意地悪な気持ちだったりします。それを「言いたくないんだけど」と前置きすることで、イヤなことを話す自分は悪くないという言い訳にしているのです。
言い訳はやめて素直に伝える
こうしたネガティブな言葉を話の冒頭にもってくると、相手は最初から心を閉ざしてしまうので、コミュニケーションとしては逆効果にしかなりません。
「言いたくない」なら「言わなければいいじゃないか」と反発して、伝わるものも伝わらなくなってしまいます。
言いにくいことを話すときだからこそ、言い訳はやめて、「気になっていることがあるから伝えておくね」と素直に言うほうが、相手も話を聞く態度になるでしょう。
今回、10代が抱えるさまざまな言葉の悩みについて、現役中高生の皆様に生の声をたくさん寄せていただきました。すぐに使えるフレーズや気持ちのきりかえ方を満載しておりますので、ぜひ参考にしていただければうれしいです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら