「後輩を演じられる」新人が配属後にうまくいく スージー鈴木さんが「新人たち」へ伝えたいこと

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余談ですが、新人を受け持った上司の側がメンタルダウンする事例を、会社員時代に何度となく見かけました。普通は、新人の方が心を病むものですが、場合によっては「いい上司でいなければ」「ちゃんと新人をしつけなければ」と思い詰めた上司の側が病むことがある。それくらい「上司プレッシャー」は、最近の企業社会の中では、重いものなのです。

要するに、企業というのは、実は「後輩プレイ」と「上司プレイ」によって出来ています。退職してしまった身からすれば、後輩も上司も、もっとフラットな関係になって、タメ口で話してもいいじゃないかと思うのですが、なかなかそうはいかないのが日本企業。

だとしたら、そんな空気に抗ってもしょうがない。四の五の言わずに、可愛い可愛い「後輩プレイ」を身に付けて、上司や周囲からやいのやいの言われるのを、どんどん吸収して、上司も、そして結果的には自分も、ストレスなく機嫌よく仕事をすればいいと思います。まぁ、「上司プレイ」「上司プレッシャー」などから自由な、本質的に優秀な上司なら別ですが。

ただ、しょせんは「プレイ」なんだから、自我までは決して殺さない。
それでも、「後輩プレイ」の防波堤が決壊して、あろうことか、自我までグラグラと揺るがされるのであれば、そんな会社は、もう辞めてもいいと思います。

あ、「後輩プレイ」が求められる理由の3つ目を書き忘れました。それは、会社というもの、新人時代だけでなく、10年、20年、30年勤め上げたとしても、おそらく、あなたにはまだ上司がいるのです。つまり、会社員であり続けるということは、誰かの「後輩」でい続けるということなのです。

スプーン1杯の自己顕示欲

「可愛がられることが大切だ」同様、会社員時代、特に管理職になってから、新人を迎えたときに伝えていた言葉に、「1つの仕事に1つのアイデアを」がありました。

含意としては、新人時代には、コピー取りとか、議事録作成とか、一見「作業」、ひいては「雑務」に見えるオーダーも多くありますが、それでも「作業」「雑務」と簡単に見切らず、アウトプットに少しでもいいから、自分ならではのアイデアを入れてみよう。それを繰り返していくと、1年、2年経つと差が出てきますよ、ということです。

これ、書きながら、あらためていいこと言ってるなとも思います。ただ補足すれば、コピーの取り方も昨今は、どうしたら見やすく、かつ環境にも配慮した形で用紙設定するかというアイデアが求められますし、議事録作成と簡単に言っても、あれはなかなかに知性が求められるものです。なので完全なる「雑務」ではないですね。

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