Superflyが誇りと言い切る「田舎者であること」 コロナ禍で明確になった彼女が"歌う意味"
曲を制作していたのは春だったので、自然からもインスピレーションを得ています。春は桜がゆっくりと開花し、咲く時期も自ら選ぶ賢さがあるんです。一方で、人間は機械のように合理性を追い求める傾向がありますが、春の自然の摂理を見て、人間もゆっくりと変化を受け入れ、余裕を持って過ごすことの大切さを感じました。そんな思いを込めて『春はグラデーション』という曲を書きました」
『春はグラデーション』にはこんな歌詞がある。
それでいい ⼼は(ほら)今(まだ)つぼみでも
泣いちゃう夜もalright 満開じゃない私たちなら
これからさ 焦らず歩いていこう
自分の本質に戻っていくことの大切さ
志帆さんの作品では、自然や人々の生きる風景、季節感や心情、身近な題材を詩的に描き、楽曲というキャンバスに落とし込まれていた。その一方、『Voice』という楽曲では、不安な世の中だからこそ、自分の気持ちを声に出していくことの大切さを描いている。
ここでパーソナルな質問を投げかけてみた。これまでのキャリアの中で、「ここで自分が変わらないと、何かが崩れてく」と感じた経験はあったのか? そして、どんな行動で乗り越えていったのか?
「私は、変わらなきゃいけないってつねに思ってきた人生なんです。割と小さい頃からいろんなことを考えすぎるタイプっていうか、『なんで自分が生きてるんだろう?』みたいなことも考えてしまう子でした。つねに変わりたい、変わりたいっていう気持ちが強かったんです」
「そうだな……」と少し考えながらも2016年から約1年間活動を休止していた時期を回想しながら、率直な心情を打ち明けてくれた。
「数年前にお休みをしたんですけど、その時にしっかりと自分自身に戻らなきゃいけないって思うようになりました。当時は、アーティストとして、アップデートして更新しようという気持ちが自分を苦しめていた。だけど、 『自分の本質ってなんだろう?』って立ち返らないとダメになってしまう。そう考えた時に自分に問いかけたんです。
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