外資系は「子育て」に向いている、は本当か 子どもがいるいないは、個人の事情!?

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前述の女武者さんに、私は、

「本当にいつも、子育てと仕事を両立されていてすごいです」

と言ったことがあります。

まだ独身で(今も独身ですが)子どももいない私が、そんなことを言うのは失礼だったかもしれません。

すると、女武者さんはこともなげにこう言いました。

「子どもがいるいないは、家庭の事情にすぎないから」

彼女は続けました。

「誰だって小さなお子さんがいたり、介護が必要な親御さんがいたり、受験で多感な中学生なお子さんがいたり、シングルマザーだったり家庭の事情はさまざま。

その事情を会社に持ってくることは、自分の能力に対して仕事を与えてくれたチームと会社にとって失礼だから、今は子どもが小さくて大変だけれども、今できることをやっている」

それを聞いた私は、彼女の気合いの入りっぷりに腰が抜けました。現代ニッポンで女が働くということはこういうことなのか……!?と考えさせられるきっかけでもありました。

平日一緒にいてあげられない代わりに、週末は目いっぱい子どもと遊んでるよ!

と笑顔で言う彼女に安心もするのでした。

外資系のワーク・マザー・バランス

日系企業に比べ、外資系企業は女性が働きやすい雰囲気があります。
その代わりにそこにあるのは激しい競争であり、キャリアを続けるための相当な胆力が必要とされます。

ワーク・マザー・バランスに普遍的なものはなく、本人のキャリア志向と自分の望む家族のあり方から、つねに考えていかなければいけないものなのかもしれません。

ちなみに、女武者さんはその後、お子さんが風邪をひいたりすると、

「旦那さんに朝5時から高速飛ばしてもらって、病児保育できる栃木の病院までお子さんを預ける

などといった数々の伝説を作り上げていきました……。仕事に対する熱意もすごいですが、旦那さんの協力態勢もすごい……。

といったところで今日は失礼します☆
 

ずんずん キャリア・人間関係コーチ、コラムニスト

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ずんずん / zunzun

元外資系OL。大学卒業後、埼玉県にある日系事業会社に就職。激務の果てに「死ぬ前に丸の内OLになりたい」と転職活動を開始し、外資系投資銀行に採用される。さらにシンガポールの世界的IT系企業で働いたのち、帰国。著書にコミックエッセイ『外資系はつらいよ OLずんずんが見た資本主義帝国♪の全貌』『外資系OLは見た!世界一タフな職場を生き抜く人たちの仕事の習慣』(ともにKADOKAWA)『エリートに負けない仕事術』(大和書房)がある。

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