東大生の「頭の使い方」入試問題で体感できる本質 日本がかぼちゃをメキシコ、NZから輸入する訳

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「ドラゴン桜」
東大が求める思考力とはどういったものなのでしょうか(漫画:©︎三田紀房/コルク)
「東大に合格できる受験生には共通点がある」と語るのが、何百人もの受験生を東大に合格させてきた駿台予備学校地理科講師の宇野仙氏です。新著『「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?』を上梓した宇野氏が、今回は東大合格に求められる思考力とはどういうものなのかについて、解説します。

かぼちゃの生産がさかんではない国から輸入する日本

「なぜ、日本はかぼちゃをニュージーランドとメキシコから輸入しているのか?」

これは東大入試で実際に出題された問題です(2015年東大地理)。東大の入試問題では、ただ知識を詰め込む勉強をしている人では解けない、頭の使い方を問われるような問題を出しています。

今回は「東大が求める頭のよさ」をみなさんにも体感してもらうために、この問題の「解き方」をみなさんと一緒に考えていきたいと思います。

かぼちゃは、いろんなタイミングで食べる機会のあるものですよね。日本で作られるかぼちゃの大半は、北海道で作られるものが多いです。北海道がちょうど生育条件にマッチしているからだと言われています。

しかし、この問題でも触れられているとおり、北海道産のものだけではなく、かぼちゃは海外からの輸入品も半分近く存在していて、そのほとんどがニュージーランド(55%)とメキシコ(40%)といわれています。

驚くべきことに、この2つの国は、かぼちゃの生産がほかの国に比べてさかんというわけではありません。かぼちゃの生産量は、世界的にみると1位が中国、2位がウクライナ、3位がロシアとなっています。それなのに、日本はもっぱら、ニュージーランドとメキシコから輸入しているのです。なぜこの2つの国から、こんなに輸入しているのでしょうか。

すべてのことには理由があります。「なぜこの国からかぼちゃを輸入しているのか」も、しっかりとした理由があるのです。そして、それを考えるというのが、勉強だといえます。漫画『ドラゴン桜』の中でも、このように言われています。

漫画「ドラゴン桜」のワンシーン
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
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