東大生の「頭の使い方」入試問題で体感できる本質 日本がかぼちゃをメキシコ、NZから輸入する訳
日本であまりかぼちゃが収穫できない時期にも、日本国内では「食べたい!」という人がいる。そうなったら、どうすればいいのでしょうか。「季節がズレる地域から輸入すればいい」のです。
例えば、南半球にあるニュージーランドは、日本と夏と冬が逆転しています。日本で冬の寒い時期である12~1月であっても、ニュージーランドでは夏真っ盛りで、かぼちゃが生産できる時期なのです。
ということは、ニュージーランドから輸入すれば、冬であってもカボチャが食べれるようになるのです。
逆に、ニュージーランドからすれば、この時期に輸出することには大きなメリットがあります。日本では作れない時期に買ってもらえるからこそ、ちょっと割高でも消費者から買ってもらえるのです。多くのかぼちゃが売られている時期だったら、国産のものが売れてしまいます。
年中気候が変わらないメキシコ
メキシコから輸入する意味も見えてきます。
メキシコは赤道に近い地域ですね。年中気候が変わらないので、夏も冬も関係なく温暖で、いつでも一定の量のかぼちゃを作ることができるわけです。日本からすれば、ニュージーランドや北海道で作らない時期に、メキシコから輸入することができるのです。
そう考えると、同じ北半球の中国などから輸入しない理由もわかると思います。この時期であれば、輸入しなくても北海道で作ればいいのです。輸入が必要なのは、北海道で作りづらい時期なわけですね。
いかがでしょうか。普段スーパーを使っている人も多いと思いますが、「なぜ、ニュージーランド産なんだろう?」なんて考えませんよね。それをしっかりと、細かく分解して考えて、仮説を考えて、検証していくことができる人を東大は求めているといえます。
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