「何があっても折れない力」を身につけよう ストレス状況をどう克服していくか

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そのためには、「朝会った人に挨拶する」「この本を読み終える」など、ちっちゃな目標を自分で立てて、自分で実行し、できた自分を褒めてあげる、という”トレーニング”が役に立ちます。どんなにちっちゃなことでもよいですし、他人に「○○をやります」と宣言する必要もありません。自分の中にある自分自身を認め、信じる気持ち、自信を育てていきましょう。

貨幣依存度を下げる暮らしに

自分の暮らしを「何があっても折れない暮らし」にするためには、こころのレジリエンスに加えて、大震災やテロといった「非常事態に対するレジリエンス」、そして、悪化していく温暖化や、食料やエネルギー、雇用やお金などが手に入りにくくなっていくなどの「徐々に悪化していく状況に対するレジリエンス」も大事です。

そこで大きな鍵を握っているのは、「わが家と地域の"自給力"を高め、"貨幣依存度"を下げていく」ことです。外に頼っている限り、外で何かがあれば、その影響を被って動けなくなったり、折れてしまうリスクがあるからです。すぐに100%は難しいでしょう。でも、少しずつでも、食べ物やエネルギー、お金や雇用、そして幸せを“内製化”していくことはできますし、そのために役立つ新しい考え方や取り組み事例も出現しつつあります。

不安定で不確実性を増すこれからの時代と社会の中で、それでもしなやかに強く、幸せに生きていくために、人生と暮らしのあらゆる側面で、「レジリエンスはどうなっているかな?」「レジリエンスを高められないかな?」と考えるくせをつけていただけたらと思います。今回の記事が、読者のみなさんの「何があっても折れない人生」のお役に立つことを祈っています。

枝廣 淳子 幸せ経済社会研究所所長、大学院大学至善館教授

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えだひろ じゅんこ / Edahiro Junko

東洋と西洋の知の融合研究所主席研究員。東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。環境・エネルギー問題を機に新しい経済や社会のあり方を研究。レジリエンス(しなやかな強さ)のある幸せな未来の共創をめざし、政府委員会や企業の支援、地方創生に携わる。近著では個人の幸福度を高める生き方のヒントを紹介。

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