しかし中島さんは、自分ばかりが配慮してもらうことに対し、同僚への申し訳なさを感じるようになったといいます。
また、「それでも、私はもっと子どもと過ごす時間を確保したい」とも考えるようになりました。
そんな中、知人からの誘いで転職を決意し、あるスタートアップで「取締役監査等委員長」という役職に就きました。
平均で週3.5日程度の出勤で、小学生の子どもたちを学童保育に預けるのは週の半分となり、家族との生活時間がよりよいバランスとなりました。
その一方で、自分の役職の責任をひとりで背負いまっとうできる仕事となったことで、これまでのような「肩身の狭い思い」はなくなり、何よりも「仕事に対するやりがい」を強く感じられるようになったそうです。
2年間の任期中に、「新たな学び」としてIPO準備のフェーズに興味を持ち、次は「ママテラス」経由で転職活動をし、「セーフィー株式会社」へ常勤監査役として入社し、いまもいきいきと働いています。
キャリアママ人材の「能力」と「やる気」を発揮しよう
とはいえスタートアップで働くということは、「キャリアママ人材」であろうとなかろうと、決してラクな仕事ではありません。
「成果を出しさえすればOK」という実力第一主義であることは、裏を返せば、成果を出せない人にとっては、雇ってもらえない、続けられない仕事だということです。
はじめから高い報酬が約束されるわけでもありません。
経営環境から仕事内容に至るまで、日々すごいスピードで目まぐるしく変化していきますし、倒産の危険にもさらされます。
スタートアップの世界では、「既存の常識や組織」にしがみつくのではなく、「新しい常識や組織」を自らが創出して、自分の能力、腕で生きていくことが求められます。
そういう意味で、「能力」と「やる気」がある「キャリアママ人材」が、子どもと過ごす時間を大切にしながら、スタートアップでポテンシャルを発揮することは、おおいに可能です。
これから「スタートアップに身を投じてみたい」と思う「キャリアママ人材」が、ひとりでも多く生まれ、活躍することを願っています。
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