中国主導「インフラ銀行」は巨大なリスクだ

マスコミは欧州と金融の現場を知らなすぎる

東南アジアに優れたアンテナを持っていない欧州勢が参加するのは当然ですし、少しでも中国からおカネを引き出したい途上国が良い顔をしようとするのは当然です。それこそが資本主義、「ナニワ金融道」の世界なのですから。

一方、日本は円借款、ADB、民間投資など、あらゆる分野で多くの実績があるわけです。そしてアンテナ役である総合商社という世界に類を見ないネットワークが脈々をその関係を築いてきています(戦争中は帝国陸軍や海軍よりも、三井物産の方が情報が早かった、という通説までありますね)。

「ルビコン河を渡った」欧州の対応に幻惑されるな

つまり、官民ともこれだけのネットワークをもっている国は日本しかないのです。中国も莫大な円借款を投入している国として知られていますから、この際、「その一部をAIIBの出資金に回してもかまわないよ」、とでも言ってやればどうでしょうか。さもなくば「返してからそういうことをやれよ」、という話でもあります。

いずれにせよ、今回のAIIBのケースは中国を筆頭に、欲にまみれた連中が乗っかている醜悪な実態にしか見えません。日本はこの件に関しては、同じ金融リテラシーを共有できるアメリカ、カナダとこれまでどおりやっていく、というのが王道でしょう。

欧州はすでにギリシア問題で事実上の国家による債務不履行を認めてしまっており、今後もその他のEU国において同様のことが行われる可能性もあり、その意味では日米とはすでに袂を分かち、ある意味「金融におけるルビコン河」を渡ってしまった・・ともいえるのです。

企業レベルは別として、国家レベルで債務不履行を認めてしまう、というのはこれまでの国際金融秩序を根本的に否定することであり、それが中国、ロシアといった元々リテラシーに欠けている大国と「呉越同舟」と言うわけですから、これに巻き込まれるリスクの方がはるかに大きく見えるのは私だけでしょうか?

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