うつ、2度の組織崩壊「絶望を味わいわかったこと」 予定調和を"あえて崩す"働き方とは?
そんな横江さんに、エンジニアが長くキャリアを築いていくために大事なことを聞くと、「まずは仕事も人生も楽しむこと。そのために、『予定調和』はあえて崩すといい」と提案する。
「例えば、20代なら収入よりやりたいこと重視で仕事を選んでみる、という選択は分かりやすいかもしれません。
私自身、コインチェックからセンセイプレイスへ転職する時は収入が下がりましたが、それまでの経験ではなかった『10名以下のベンチャー組織に身を置いてみたい』という欲求を優先して環境を変えました。
実際、センセイプレイスでは“一人エンジニア”だったので、企画から実装、リリースまで一連のサイクルを全部やれたこと、エンジニアでありながら事業やビジネスまで俯瞰してシステムを捉えられた経験が積め、エンジニアとして幅を広げることができました。
それに今の時代、エンジニアが収入でキャリアを選ぶと最終的に外資に行き着いちゃいますよね。個人的にはそのストーリーは刺激が少なくて、物足りないかなって。なんだか予定調和な道に感じてしまうんですよ」
周りを「幸せな驚き」で包み込むような発明を
そう話しながらも、「とはいえ、まだまだ自分も予定調和で生きてるなって反省しているんです。つい同じことを繰り返したり、考えを制限してしまったり。普通じゃないことや知らないことに、どんどん飛び込んでいきたいですね」と笑う横江さん。
「年齢や役職を重ねても、分からないことは分からないと言えるエンジニアでいたいです。上の立場になればなるほど、自分を下げるようなことって言いづらくなってしまうと思うんですけど、そんな仮面をかぶり始めると成長は止まりますから。
いつまでも『そのやり方があったか!』って周りを幸せな驚きで包み込むような発明や生き方をし続けるエンジニアでいたいです」
どうせ生きるなら、技術も人生も楽しみ尽くしたい。そんな思いが横江さんのキャリアをつくっていく。
撮影/赤松洋太 取材・文/玉城智子(編集部)
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