うつ、2度の組織崩壊「絶望を味わいわかったこと」 予定調和を"あえて崩す"働き方とは?

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「ラブグラフで、ベンチャーならではの、がむしゃらに成長を加速させていく風土に身を置きながら、大企業としての戦い方を垣間見れたり、グループインにあたってMIXIとラブグラフのIT部分でのPMIのための橋渡しを行えたことは、他では味わえない経験でした」

CTOとしての一歩をラブグラフで歩み出せた魅力をそう語る横江さんだが、もともとは「偉くなんてなりたかった」のに、何がきっかけでCTOになろうと思うようになったのだろうか。

(撮影:赤松洋太)

自分の手でエンジニアや会社組織を守れる側に

「考えが変わったのは、二度の組織崩壊を経験した直後でした。UUUMでもコインチェックでも、在籍期間中に周りの社員が大量離職してしまう時期を経験したんです。

事情や背景はそれぞれ違いますが、せっかく期待を抱いて入社してきた仲間たちが、相反する感情を抱いて退職していってしまう。

その人はもちろん、組織にとっても全く幸せじゃない結末を見るのはつらかったですね」

一度目の組織崩壊の時は、当時の上司の力になれればと、マネジメント関連の本を読み出した程度だったという横江さんだが、二度目の組織崩壊に直面した時には「自分がトップに立たなきゃ」という思いに変わっていた。

「二度目の組織崩壊の時、私はチームリーダーという立場にいました。幸いにも自分のチームから退職するメンバーはほぼいなかったのですが、会社組織全体でみると多くの退職者がいるわけです。辞めていく社員をどうこうする力も到底ない。

なすすべもなく、退職していく仲間の姿を見ながら、チームリーダーレベルじゃ人や組織は守れないんだと痛感したんです。

だったら、自分が開発トップに立って、自分の手でエンジニアや会社組織を守れる側に回ろうって。それが明確にCTOというポジションを意識したタイミングでしたね」

(撮影:赤松洋太)
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