老化・生活習慣病に悩む人は「腸漏れ」している 「疲れやすい」「だるい」と感じる人が見落とす事
さらに、大腸は通常無酸素なので、いるのは酸素を嫌う有用菌(偏性嫌気性菌)ばかりです。酸素が入ってきたら、それまでいた有用菌は生息できなくなり、逆に酸素があると生きられる好気性の有害菌が増えます。その代表が「大腸菌」です。食中毒を引き起こす病原細菌の多くも好気性の有害菌で、腸内の酸素量が増えると増殖しやすくなります。
小腸・大腸ともに、有害菌が増えて有用菌が減ると、それまで有用菌が生み出してくれていた恩恵を受けられなくなります。その代表は、短鎖脂肪酸。有用菌の働きで生み出されているものですから、有害菌の増加によって、生み出される短鎖脂肪酸の量も減るのは当然です。
短鎖脂肪酸は、腸内を弱酸性の状態に保って有害菌の繁殖を防ぐ働きをはじめ、エネルギー源として腸の活動を支えています。腸漏れの原因の一つは腸のエネルギー不足ですが、腸漏れにより有用菌が減り、エネルギー源である短鎖脂肪酸がさらに減ることで、ますます腸漏れが進みます。
また、短鎖脂肪酸は免疫細胞の機能をコントロールする役割も担っていますが、腸漏れになって腸内環境が悪化すると、その役割を果たせなくなります。それによって免疫細胞のオーバーワーク状態が加速してしまい、炎症が悪化する一因になってしまうのです。
腸内を弱酸性の状態に保つ有用菌
このように、様々な形で私たちの良好な腸内環境の維持に寄与してくれている短鎖脂肪酸が減れば、体にどんな影響が及ぶかは、いうまでもありません。
そんな恐ろしい腸漏れを予防する方法はいくつか考えられますが、まずは腸内を弱酸性の状態に保つ有用菌を増やすこと、そして、有用菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖をしっかりとることから始めましょう。具体的な食事法は、前回の記事でご紹介した、日本人のやせ菌「ブラウティア菌」を増やす方法でご紹介した通りです。
バランスのよい食事をとり、特にヨーグルトなどを追加してビフィズス菌、乳酸菌が不足しないように継続的に摂取し保つことが、ダイエットだけでなく、様々な病気の予防や疲れの改善の鍵といえるでしょう。
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