安河内:あ、私は小銭をわざと落とします。バーなんかで小銭をバラバラっと落とすと、親切に拾うのを手伝ってくれる人が多い。そんなときに、Thank you for the help. なんて言ってから、Where are you from?というような話に持っていくんです。
Kaori:ちょっと、片思いの女子中学生みたいな手口ですね(笑)。
安河内:シャイなもんで。
Kaori:シャイにはとても見えませんけど? 自分から話しかけるのが苦手な人は、外国人から話しかけてもらえるように仕向けるのは思いのほか簡単です。赤の他人であっても話かけることにためらいのない外国人ってけっこういますから。半裸とか、全身タイツだったら日本人は素通りでしょうけど、外国人、特にアメリカ人はけっこうな確率で突っ込んでくれる。私の経験値からすると、「面白いね」と好意的に見てくれるはず。
バラエティやコメディ番組がオススメ
安河内:その前に捕まらないですかね?
Kaori:それは自己責任でお願いします。
安河内:了解です。そのほかにオススメの“中品”英語は?
Kaori:テレビのバラエティ番組やコメディ映画もオススメです。バラエティはけっこう難易度が高いかもしれませんが。スケッチ・コメディのような、日常のワンシーンを切り取ったようなものは、汎用性があっていいのでは。
安河内:Kaoriさんがよく見た、または見ている番組は?
Kaori:ウィル・スミスが好きで、彼のsitcom(シュチュエーションコメディ)はよく見ていました。今はスタンダップの動画が多いです。
安河内:確かに日本で英語教材のナレーションをしているのは、私も知っている人が多いんですが、バリバリのプロが多い。きれいなアメリカ英語で、ゆっくり目のスピードで吹き込んでいることが多い。一般の人がしゃべっている英語とはだいぶ違います。ちょっと人工的に聞こえるかもしれないですね。普通の人がしゃべっている英語を意識して聞くのは大切なことだと言えます。
バーで話かけられない人は、ただバーに行くだけでもいい。隣に座って、会話を盗み聞きしているだけでも効果はあると思います。教材よりレベルが高い。じゃなくて、低いというのかな?とにかく中品のリスニングがしたいなら、外国人の多いバーに行って、英語でギャーギャー騒いでいる外国人の隣にあえて座って、ビール飲む。これでいいでしょう。
Kaori:そう。あと、アルコールが入っていくれば、普段よりも気が大きくなって、相づちくらいは打てるようになります。そこから会話のとっかかりができるかもしれませんよ。それから、電車やバス、街角でおせっかいになるのもいいですね。山手線の路線図をしかめっ面で眺めていたり、東京駅の構内でガイドブックを見ながらうろうろしている人ってよく見かけます。
安河内:ええ。東京駅は私もよく利用するので、ひと昔前よりさらに外国人が増えたのを実感しています。東京駅構内を1時間ほっつき歩いているだけで、ただで英会話できますね。しかも、人助けにもなる。
Kaori:案内上手になると、道を尋ねられることも増える気がします。普通の格好をして歩いていても私、やたらと外国人に呼び止められるんです。
安河内:「声かけられたらどうしよう」「外国人と視線があったら目をそらさなきゃ」といったそぶりがいっさいないからかもしれませんね。私は「写真のシャッターを押してほしい」とよく頼まれます。
Kaori:お互い「話しかけやすい」オーラが出てるんですね(笑)。
安河内:7つの鉄則。いや~、面白かったし、ためになりました。このサイトは、ビジネスパーソンが読者には多いですね。英語以外は全部すごくて、英語だけ困っている人もいるんじゃないかと思うんです。そんな方になにか励ましの言葉はありますか。
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