「口コミ星1の病院」患者離れに常連が喜ぶ不条理 理不尽な要求に医師は「サンドバック状態」
「『説教などしていない』」としても、患者側がどのように感じたのかについて虚偽だと立証することは不可能です。一般的な感想の範囲にあるものとして、裁判をしたとしても認めてもらえないと予想されます。 投稿者が思い当たるのであれば、直接求めることで、削除してもらえることはあります。ただ、接触してさらに悪意ある口コミを重ねられてしまう例もあり、何が正解かということは言いにくいところです」(清水弁護士)
医師は無抵抗な「サンドバッグ」状態といえる
匿名・実名問わず、返信にはリスクがあるというのであれば、それはプラットフォーム側に問題があり、対策をとる必要があるのではないかと木村さんは指摘する。
木村さんは、ここ1〜2年の口コミで区切ったり、平均点を示さない、あるいは施設側が口コミを載せない選択制にしてほしいと要望する。
「Googleマップというプラットフォームは、納得できない口コミには返信できるからよしとされているのかもしれない。返信が苦手な人もいるし、経営がうまくいっていないときの変な書き込みは精神的に病んでしまう。医師だって強い人ばかりではない。評価が世の中の役に立つような方向にすすんでほしい」
インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定について注力しており、総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(2020年)、「誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」(2022年~) の構成員となっている。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第4版(弘文堂)」などがあり、マンガ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の法律監修を行っている。
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