「博士」がオムロン変革の旗手になったワケ 小澤尚志×瀧本哲史「大企業に巨大な可能性」

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瀧本:非連続で変化を起こす人って、「どこでもない人」なんですよ。

小澤:どこでもない人?

「どこでもない人」が変化を起こすんですよね

瀧本:そうです。坂本龍馬は土佐藩を脱藩していたわけです。つまり、どこの藩にも属していなかった。イノベーションが起きるときは、違う分野の知識がつながるわけですから、エン ジニアというほどエンジニアでもなく、事業企画というほど事業企画ではなく、マーケティングというほどマーケティングではない人がつなげていかなければいけない。もっといえば、社内の人なのに社内の人ではない、事業運営者であるようで事業運営者ではないのです。そういう、ある種の超越的な立場であることが一番価値を生む場所なのだと思います。

小澤:確かにそうかもしれません。われわれも今の活動をやっている中で、平たい言葉でいうと「ニーズとシーズをつなげていく」「社内と社会をつなげていく」「社内の中をつなげていく」という具合に、つなげていくところにこそイノベーションがあるという感覚があります。

最大の狙いは次の新しい事業を生み出すこと

瀧本:日本のメーカーは、特定分野のオペレーションはどんどん精緻になっていくけれども、実はそれでは会社の長期的な成長とか、非連続の変化は起こせない。取って付けたように「イノベーション人材を作らなきゃいけない」と言い出しても、そもそもそういう育て方をしていないから急に生まれるはずはないんです。

小澤:最初に、今の中計では50ぐらいの新しい事業にチャレンジすることをお話しました。このことの最大の狙いは次の新しい事業を生み出すことですが、会社としては人材の発掘と育成も期待していると思います。新事業の場合、経験のない社員にもチャンスを与えやすいですから。新しいことにトライさせていく中から人は育っていく、発掘されていくケースは、結構あると思います。

瀧本:なるほど。後編では、オムロンベンチャーズで進めていることについてお話を伺います。

(撮影:大澤 誠)

後編は4月20日に掲載します。

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