後編もご覧ください→ヤフー小澤流は、「渋いギタリスト」を目指す
瀧本:小澤さんはヤフーのショッピングカンパニーを率いていると同時に、コーポレートベンチャーキャピタルとしての顔も持っている。いろいろなことを平行して進めているイメージがあります。
小澤:キャリア的には、自分がやりたいことが2割、人から頼まれてやっているのが8割ぐらいだと思っています。「こういうのがやりたい!」ってやり抜いていく人がいますよね。そういうスタイルではまったくなくって。「雑食」で、おもしろそうな話がくると、ホイホイやっているという(笑)。同時並行でやれるタイプだと自分は思っているので、仕事が増えてくるんですね。
瀧本:楽天時代を見ても、小澤さんのアプローチって常識とは違う切り口なんですよね。「野球ビジネスの競合は、球団でもサッカーでもなく居酒屋」とか。見方を変えるというのがすごくおもしろい。ショッピングカンパニーも独自のアプローチを採用していますか。
ゴールは同じでも階段はいろいろ
小澤:いや、狙っているわけではないんです。本当は、オーソドックスな方法で勝てれば一番いいんですよ。野球の例で言えば、野球好きの人が野球を見に来てくれたら、それが一番いいんです。ただ、そこまで行くには「階段」がありますよね、っていうことです。野球を見たことがない人に、しかも初めてできたチームに対して、どう好奇心を持続させるか。ある程度成熟したマーケットで、お客さんに来ていただくためのアプローチとは全然違うんです。
ヤフー・ショッピングにおいても、最終的には、大きな実入りのあるポイントを目指しています。ただ、そこに行くまでの階段は、いろいろあります。「楽天とアマゾンあればヤフー・ショッピングなんていらないじゃん」とほとんどの方が思っている中のアプローチというのは、ひょっとしたらプロ野球の時と似たようなアプローチになるかもしれません。そこは、どうしてもゲリラ的な感じになっちゃうでしょうね。皆さん、僕にそういうのを期待するんで(笑)。
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