8割が頼まれ仕事、それがおもしろい

小澤隆生×瀧本哲史 対談(上)

 本連載では、『武器としての決断思考』『僕は君たちに武器を配りたい』『君に友だちはいらない』の著者で、エンジェル投資家の瀧本哲史・京都大学客員教授が、各界で新たなロールモデルとなる注目の人物と対談し、これからのビジネスパーソンと日本企業の生き方を探ります。

 

後編もご覧ください→ヤフー小澤流は、「渋いギタリスト」を目指す

瀧本:小澤さんはヤフーのショッピングカンパニーを率いていると同時に、コーポレートベンチャーキャピタルとしての顔も持っている。いろいろなことを平行して進めているイメージがあります。

小澤:キャリア的には、自分がやりたいことが2割、人から頼まれてやっているのが8割ぐらいだと思っています。「こういうのがやりたい!」ってやり抜いていく人がいますよね。そういうスタイルではまったくなくって。「雑食」で、おもしろそうな話がくると、ホイホイやっているという(笑)。同時並行でやれるタイプだと自分は思っているので、仕事が増えてくるんですね。

瀧本:楽天時代を見ても、小澤さんのアプローチって常識とは違う切り口なんですよね。「野球ビジネスの競合は、球団でもサッカーでもなく居酒屋」とか。見方を変えるというのがすごくおもしろい。ショッピングカンパニーも独自のアプローチを採用していますか。

ゴールは同じでも階段はいろいろ

小澤:いや、狙っているわけではないんです。本当は、オーソドックスな方法で勝てれば一番いいんですよ。野球の例で言えば、野球好きの人が野球を見に来てくれたら、それが一番いいんです。ただ、そこまで行くには「階段」がありますよね、っていうことです。野球を見たことがない人に、しかも初めてできたチームに対して、どう好奇心を持続させるか。ある程度成熟したマーケットで、お客さんに来ていただくためのアプローチとは全然違うんです。

ヤフー・ショッピングにおいても、最終的には、大きな実入りのあるポイントを目指しています。ただ、そこに行くまでの階段は、いろいろあります。「楽天とアマゾンあればヤフー・ショッピングなんていらないじゃん」とほとんどの方が思っている中のアプローチというのは、ひょっとしたらプロ野球の時と似たようなアプローチになるかもしれません。そこは、どうしてもゲリラ的な感じになっちゃうでしょうね。皆さん、僕にそういうのを期待するんで(笑)。

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