「帝国ホテル」がジム自力運営を成功させた作戦裏 自主積極的に動くミッションコマンド型を活用
ミッションコマンドとそれを成り立たせるマインドは、「作戦術」思考のチームビルディングで最も基盤となるものです。こちらの女性マネージャーは、おそらく作戦術という言葉はご存じないとは思いますが、「作戦術」思考を見事に実践されています。
新しい勤務形態で新しい“やりがい”を創出
最後に余談ですが、帝国ホテルに滞在中、ジムでスタッフをしている若い女性に「スポーツジムでの勤務は、本来のホテルのフロントなどの勤務とかなり違うと思いますが、ここで勤務するのはどう感じていらっしゃいますか」と聞いたところ、思いがけない回答をいただきました。
「ホテルのフロント勤務は、ビジネスの方が多くて大抵は急いでいらっしゃいます。なので、余分な会話はしないで、手続きをできるだけ迅速・確実にすることが重要です。しかし、このジム、プールに来られるお客様は皆様リラックスして余裕もあります。ちょっとした会話や、時には個人的な話にまで発展することもあり、とても楽しいのです」とのことでした。
ジムのスタッフは、ホテルのスタッフのような格好良いスーツ姿ではなく、ジャージを着用しての勤務です。もしかしたらそれに不満を感じているスタッフもいるのではと思ったら、これまでのホテル勤務では味わえない体験――お客様と会話を交わして顔見知りになり、親しくなれるという特別感がジムのスタッフの“やりがい”につながっていることがわかりました。
また、このジム勤務には、お客様との短い気の利いた会話ができる能力を伸ばす機能もあると思います。おそらくは今後、人事異動などを通じて、気の利いた会話のできるスタッフがホテル内にさらに増えていくことでしょう。帝国ホテルスタッフのホテルマインドにさらに磨きがかかることを確信できる回答がいただけました。
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