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ライフ #「ゴミ屋敷」孤独な部屋の住人たち

月130軒「ゴミ屋敷」片付けるプロが見た過酷な姿 「ゴミ屋敷の住人はだらしない」は間違っている

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顔や名前を隠しているとはいえ、YouTubeの動画は全世界に向けて発信されるものだ。しかし、「私はイーブイさんの動画を見て片付ける決心がつきました。自分の部屋を動画にすることでまた1人片付ける決心がつくのであれば、ぜひ撮影してください」と、みんな口を揃えて話すという。

過酷な片付け作業の様子。しかし、すっかり生まれ変わった部屋を見て喜ぶ依頼者の表情に、イーブイの従業員たちもやりがいを感じている(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

見た目だけ綺麗になっても意味がない

とはいえ、片付けの最中に住人同士が揉めてしまい、作業が中断してしまうこともある。一人が片付けたいと思っていても、ほかの家族も同じ気持ちであるとは限らない。どちらかが犠牲にならないことには話は進まないが、必ずしも家族の関係が円満な家庭ばかりではない。

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「一方的に片付けようと言っても、どちらかがそれをゴミだと思っていなければ温度差が生まれ、すぐに心を閉ざしてしまいます。だって、仮に10年近い年月を経てゴミ屋敷になっているのであれば、たった1日で気持ちを切り替えるなんて絶対にできないですよね。

僕たちの動画を見せて説得するにしても、『この動画みたいに片付けよう』と言うのではなく、『いるものといらないものを一緒に仕分けしてくれるっていいよね』と、寄り添いながら本人の要望に沿ってあげなければなりません。見た目だけ綺麗になっても本人にとって使い勝手が悪かったら何も意味がないんです」

たとえそれがゴミにしか見えないものであっても、「いるものなのか、いらないものなのか」ひとつひとつ聞いていく。それが、本人の要望に沿うということだ。

「この仕事は清掃業ではなく、接客業だと思っています」と二見さんは最後に話した。その言葉に、ゴミ屋敷の問題を解決するための足がかりが詰まっているような気がした。

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