もちろん、この先成長が望めるビジネス分野の企業は多数ありますし、成長ポテンシャルも高いです。投資した資金をしばらく放置できるのであれば問題ないでしょう。
機会損失に繋がることもある
しかし、個人投資家のほとんどは限られた資金でやっており、長期間で50%、下手したら90%近いマイナスを塩漬けにするのは致命的です。資金がロックされていなければ別の銘柄も買えたので、機会損失にも繋がります。
将来の成長ストーリーを期待して銘柄を買うのは楽しいですが、事業として成り立っていない会社も少なくなく、大きな危険性をはらんでいることを理解しないといけません。
もちろん20年前のAppleやGoogle株のように初期段階で投資し長く持っていれば大きなリターンを得られるかもしれませんが、そうなる保証はありません。頓挫する会社が大半でしょう。
急成長期待の銘柄に投資するのであれば、マイナスで長く資金を拘束されるのを覚悟し、それを理解した上でするのであれば問題ないと思います。ただ確率が高くない上、買うポイントを間違えると一気に資産を減らしますので多くの方にはお勧めできません。
株式投資で最もポピュラーな手法として、チャート分析が挙げられます。株価の値動きを示したローソク足の推移を見ながら予測し、売買を判断するものです。
私も最終的な投資判断はチャートを見て行いますが、チャートの動き「だけ」で判断するのはお勧めしません。よっぽどの運に恵まれない限り、まず上手くいかないです。
特に個人投資家に人気なのが「移動平均線」。移動平均線とは、一定期間の株価を結んで平均化した折れ線グラフです。これによって、トレンドの方向や売買ポイントを探ることができます。オーソドックスなものですと、日足の5日・25日の各移動平均線、週足の13週・26週の各移動平均線がよく使われます。
次の図が、実際の日本郵船の日足チャートで、5日・25日・75日の移動平均線を組み入れています。
2020年3月に新型コロナでほぼ全ての銘柄の株価が下落する「全面安」まで、25日移動平均線がローソク足の上にあります。ローソク足の上に移動平均線があり、抜けないように覆いかぶさっているのを抵抗と呼びます。
この状況であれば株価が上がっても、25日移動平均線にローソク足がタッチする前にいったん売却するのが規則性からみて正しいです。もしくは、下落を見込んで空売りを仕掛けてもいいでしょう。
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