株価の乱高下が続いている。
ただし、2月にはいってからは、アメリカの株価は1月末の急落から回復基調にあり、ナスダックなどは再び史上最高値を更新した。
「ロビンフッダーの反乱」が今後もたらすものとは?
確かに、下がる要因はすべて消え去った。理由は少なくとも4つある。第1に、「ロビンフッダーたちの反乱」は鎮圧された。第2に、この反乱によって、多くの空売りをするヘッジファンドは窮地に追い込まれ、もはや空売りをする力がなくなった。
第3に、同様に、アクティビスト(いわゆる物言う株主)のように、企業投資が悪い企業などについての空売りレポートで有名なシトロン・リサーチがこの種の空売りレポートはもうやらないと表明した。第4に、安いときに買い、割高になったら売るという、ごく普通の「ロングアンドショート戦略」をとる長期運用ファンドまでもが打撃を受けた。こうした戦略のファンドは縮小し、「ロング(買い持ち)オンリー」のファンドばかりになった。
売る主体がいなくなれば、株は下がらない。下がる懸念はまったくなくなったに等しい。ほとんどすべての投資家が買いに回ったのである。
しかし、それこそが、バブルの終わりを招く。今年、バブルが崩壊する可能性はますます高まったのだ。
なぜなのか、改めて説明しよう。
まず、ロビンフッドとロビンフッダーから。ロビンフッドとはご存じの通り、アメリカの新興系のネット証券会社である。手数料は無料であり、個人投資家、それも初心者を中心に口座をかき集めた。これらの個人投資家がロブンフッダーだが、彼らは、少額で投資ギャンブルを楽しむため、初めて株を買うのに、個別株オプションなどを中心に取引する。少額で一攫千金の可能性があるからだが、これはギャンブルゲームそのものだ。
新型コロナショックで、給付金がこの取引に回っているといわれているが、いずれにせよ、ロビンフッダーは急増し、ロビンフッドは収益も取引も急拡大させた。
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