ですが2020年4月以降株価は急反発をはじめ、4月中旬に25日移動平均線に株価は達しましたが、抵抗に負けて下落することなくもみ合いながら6月の中盤まで上昇。
7月に一度25日線を割りますが、その後また反発して年末にかけて上昇トレンドを描いています。結果的に2020年の年末は、同年4月時点の株価のほぼ2倍になりました。
もし4月の時点で25日移動平均線にローソク足が達したので、抵抗を根拠に買っていた株を手放すという判断をしていたら、年末までの株価2倍の上昇を取り逃がしていたことになります(その後日本郵船は、株価4000円まで急騰し10倍になりました)。
このように、ある時期までは機能していたチャート上の法則が、ある時期を境に全く通用しなくなることがよく起こります。移動平均線ばかりに気を取られることによって、チャンスを逃す典型例です。
チャートの動きだけで株価の先行きは判断できない
今度は同じ日本郵船でも、週足のチャートを見てみましょう。コロナ禍における海運運賃の高騰で、業績が急回復。中長期で株価上昇していますが、その途中で乱高下を繰り返しています。
例えば、2021年9月27日や2022年3月18日を頂点に株価が下落していますが、この時は配当金の権利落ち日を間近に控えて、それまでの上昇による利益を確定する動きで株価が下落したといわれています。
それでも下の図にある通り、26週移動平均線にタッチして株価は持ちこたえ、何度か反発しているのもわかるでしょう。このような動きをする際の移動平均線を支持線(サポートライン)といいます。
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