「何があった?」ニコラス・ケイジが消えていた訳 B級映画に出演しまくるも劇場公開はされず

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

かつて、ヨーロッパの城、カリブ海の島、ニューオリンズの“呪われた”とされる家など15個の不動産、50台の車、4つの豪華ヨットなどを所有し、コミックブックの初版や貴重なアートを集め、恐竜の頭蓋骨を27万ドルで競り落とすなど、とにかく金に糸目をつけずに買い物をしたケイジは、2009年、税務署から1400万ドルの未払い分を取り立てられ、経済的な大ピンチに陥った。借金もミリオン単位であり、1億5000万ドルとされた資産の多くが失われてしまう。

そこから抜け出すには自己破産するという手もあり、実際、周囲もそう勧めた。しかし、ケイジは働くことで乗り切ろうと決意をしたのだ。それは容易なことではない。その頃、ケイジは、母が精神疾患の施設に入らなくても済むように、月2万ドルも支払っていたので、なおさらである。

映画に出演し続ける

とにかく、ケイジはひたすら「イエス」と言い、この11年でおよそ45本もの映画の仕事を受けた。比較のために挙げると、この間、トム・クルーズが出た映画は10本、レオナルド・ディカプリオの場合はドキュメンタリーのナレーションと短編を除くと6本だ。それでも、何でもかんでも引き受けたわけではない。

アメリカ版『GQ』に対して、ケイジは、「1年に4本もの映画に連続で出るにしろ、何か自分が全力を捧げられる要素がある作品を見つけるようにしている。適当な気持ちでやることはない。そこは誤解されている」と述べている。

『The Hollywood Reporter』に対しても、これだけたくさんの映画に出てきた一方で、ひどい映画を多数拒否してきているのだとも語った。それに、継続的に仕事をすることにはメリットがあるとも彼は言う。演技力に磨きをかけられるし、規則正しい生活を送ることができるというのがそれだ。

次ページ仕事に備えてワークアウト
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事