ジョニー・デップ、「魔の女」に人生破壊されるまで 勝訴でジャック・スパロウ役を取り戻せるか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
2014年、まだ結婚する前のふたり(写真/New York Times)

ジョニー・デップが窮地に立たされている。彼は今、ハリウッドで事実上ブラックリスト入りとなっているのだ。

原因を作ったのは、元妻アンバー・ハード。2016年5月、デップに離婚申請をした直後、ハードは彼からDVを受けていたとして接近禁止命令を取得した。そして離婚成立からほぼ2年後の2018年12月、ハードは「Washington Post」紙にDV被害者として意見記事を執筆。記事の中にデップの名前はなかったものの、誰のことかは明らかだとして、デップはハードを名誉毀損で告訴、それを受けてハードもデップを逆告訴した。裁判は現在、ヴァージニア州で行われている。

この裁判に先立ち、2020年、デップは自分をDV男呼ばわりしたイギリスのタブロイド紙を訴え、敗訴している。そのせいでデップは『ファンタスティック・ビースト』のゲラート・グリンデルバルド役を失った。今回の裁判では、デップの元エージェントが、デップが『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ役を失ったのはハードが彼からDVを受けたと言ったからだと認めている。

裁判を異例のライブ中継

だが、デップは、女性に対して暴力を振るったことは一度もないと一貫して主張してきた。この汚名を絶対晴らしてみせると、デップは裁判という手段に出るだけでなく、それをライブ中継することも許したのだ。

ハードとカップルでいる間、ハードは彼に暴力を振るい、愚か者を見るような目で自分を見たと、デップ。そんなことがあるたび、「30年も一生懸命仕事をしてきたのに、どうして俺はこんなところに来てしまったのか」と思ったとも、彼は述べる。

そう、ハードと会うまで、デップのキャリアは順調だった。彼はまた、とても幸運だったとも言える。そもそも彼は、すばらしい偶然のおかげで、役者という天職を発見しているのだ。

次ページ当初はミュージシャン志望だった
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事