WBC優勝、鍵を握る「佐々木朗希」「山本由伸」の真実 「体格」から「投球割合」まで、2人はここまで違う

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佐々木は全投球のうちストレートが56.1%フォークが33.7%と、この2球種がじつに約90%を占めた(データは『2023プロ野球オール写真選手名鑑』より。以下同)。

長身を活かして角度のあるスピードボールを投げ、同様の軌道からフォークを落としていく。ストレートを軸にして変化球を活かしていくピッチングは、日本で長らく「理想」とされてきたようなスタイルだ。

(写真:佐々木朗希公式Instagramアカウント@rouki.sasakiより)

昨年のNPBにおけるストレートの平均球速は146.1km/hに対し、佐々木は同158.3km/hとはるかに速いから、この2球種で打者を圧倒できるのだろう。そうしたピッチングで、屈強なメジャーリーガーをどのように抑えるのかが興味深い。

「真っすぐに見える」フォークの起動が山本由伸の特徴

一方、平均球速151.9km/hの山本も球威のあるストレートを誇るが、必ずしも「力で押す」というイメージではない

全投球のうちストレートは40.5%で、フォークが30.4%と多くを占める。

宝刀のフォークは佐々木ほどの落差はないものの、「真っすぐに見える」と打者が言うような軌道が特徴だ。この2球種を軸としながら、カーブ(17%)、カットボール(7.8%)も絶妙に織り交ぜて、アクセントをつけている。

「(球種の)割合を考えているわけではなく、ただバッターを抑えることを考えた結果、こうなっていますね」

2022年の春季キャンプ前に聞いた際、山本はそう答えた。

(写真:山本由伸公式Instagramアカウント@yoshinobu__yamamotoより)

データ野球が全盛の現在、各球種をどれくらいの割合で織り交ぜると打たれにくくなるかまで語られるようになった。

そうしてメジャーリーグではストレートの割合が減少していき、変化球をいかに有効に使うかが考えられているなか、山本は自分で突き詰めていった結果、自然と似たような「投球割合」にたどり着いた。

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