まずは、情報の正確な把握から始めよう。
BIGLOBEは2023年2月7日からの3日間で「子育てに関するZ世代の意識調査」というアンケート調査を実施した。調査対象は、全国の18歳から25歳までの未婚で子どもがいない男女457人で、将来の結婚と子どもについて、次の4択で質問をしている。以下、カッコ内の%が回答結果だ。
BIGLOBEは、③と④を合わせた45.7%(=約5割)を「将来、子どもがほしくない」と考える層として扱っている。
Z世代の54%は子どもがほしい
やはり驚く結果だ。これがニュースになるのはよくわかる。特に④の36.1%というのはかなり多い印象だ。逆に③は思ったよりも少ないか。Z世代は、先輩世代がこの選択をしているのを比較的多く見ているはずなので、それを踏まえて「イマイチ」という判断をしているのかもしれない。
①の44.9%をどう解釈するかは、意見が割れそうだ。「子ども持とうと考えている若者も半分はいるってことでしょ」と考える人は多いかもしれない。②を加えると、子どもがほしいと考えるZ世代は54.3%いるということになる。
私がこのデータに関して考えるべきと思うポイントは3つある。
1つ目は、子どもがほしい54.3%を大事にしたいということだ。あくまで願望を問う調査だから、実際にこれらのうち、どのくらいが結婚し、子どもを持つかはわからない。だからこそ、この層には先輩世代ができるかぎりのことをしてあげたい。現在進行形で議論している経済的支援や福利厚生の充実も、この層には有効だろう。
今後は、特に心理的負荷の低減を考えたい。今の日本は少子化、つまり子どもが少なく大人だらけの社会である。にもかかわらず、なぜか子の親は、大人社会の中で心理的に孤立しがちではないだろうか。「正しい子育てをしなければ、周りからどう見られるかわからない」。そんな“圧”を感じながらの子育ては、本来の幸せとはほど遠い。
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