仕事で「ちゃんと」を求める人が陥りがちなワナ 100点を目指すより、20点目指すほうがいい

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(写真:shimi/PIXTA)
真面目な人ほど仕事で陥りがちなのが、「もう少しちゃんとできてから」「自分の中で納得できてない」などの理由で「ほうれんそう」が遅れること。しかし、デジタル化が進み、不確実性の高い時代では、試行錯誤型でスピーディに仕事を進めるために、「20点」の出来でもよいからできるだけ早く答えを出すことが重要だという。その理由をビジネスコンサルタントの細谷功氏の『今すぐできて、一生役立つ 地頭力のはじめ方』より説明します。

「ちゃんとできてから報告」は危険

上司への「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)を実行するときに「もう少しちゃんとできてから」とか、「納得いく出来になっていないから」という理由で、ついつい報告が遅くなるケースは多いのではないでしょうか。

もちろん、報告の対象が、顧客などの対外的な相手である場合は、このような方法をとるほうがよい場合もあるでしょう。しかし、「上司と部下」の関係において、こうした考え方は百害あって一利なしだと思います。

私たちは「相手の期待値」を100%確認し、それを共有した状態で事を運ぶことはほとんどなく、双方曖昧なままで進めていくケースが多いと思います。こういう場合に、「ちゃんとできてから報告しよう」という考えは非常に危険なのです。

特にこれは相手の期待値がつかみづらいような、慣れない仕事や仕事相手を前にしたときに特に重要になります。

まず、「ちゃんと」というのは、何をもって「ちゃんと」というのでしょうか。これは先に述べたようなケースの場合、独りよがりの「ちゃんと」であることが多く、「自分にとってちゃんとした」状態でやったことが、「相手の期待値」とかけ離れたものになっている可能性が非常に高いのです。とくに、初めて一緒に仕事をする人や、手の内がわかっていない人同士で仕事をするときには、十分に注意しておかなければなりません。

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