テック弱者の記者、プログラミングを学ぶ わかりそうでわからないあの"呪文"に挑む

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そうやってひとつ目のゲームに悪戦苦闘しながら、ふと周りに目をやる。なんと、多くの子たちが、とっくに3つのゲームを作り終えている。しかも、「アイテムを取ったらキャラクターの色が変わる」など、テキストに書いてないカスタマイズをしてる子までいるじゃないの。初心者がほとんどのはずなのに、なに、この違い。そういえば、インストラクターと小学生のこんなやりとりを耳にした。

「これってマインドマップといっしょだね」(生徒)

「え、知ってるの?」(インストラクター)

「うん。『思考の地図』でしょ」(生徒)

パパ、ママはどう感じている?

ぎゃー、もうやだ。休み時間もパソコンにかじりついて、夢中でプログラミングに熱中する子どもたちをよそに、こっちは1時間ほどで限界に。付き添いのパパやママに話を聞く。

「自分がSE(システムエンジニア)なので、プログラムが動いたときの達成感を子どもにも知ってもらいたかった」と小学生男児のパパ。

「ゲームが好きな子なので、作る興味も持ってもらいたくて」と小学生女児のママ。

結局この日、私が5時間かけて完成させたのは、猫がビーチボールをひたすら追いかけるプログラムのみ。ゲームでも何でもなく、ひたすら追いかけてるだけだけど、まあ、いい。

エンジニアとの摩擦減

続いて大人向けのプログラミング講座に参加した。こちら「テックアカデミー」は、非エンジニアの初心者向けコースが充実するプログラミングスクールだ。運営会社「キラメックス」の村田雅行社長は言う。

「起業してこのスクールを立ち上げたのは、2年半前。受講者は子どもから60代まで約4000人に上りました。SEなどのエンジニアになりたい人だけでなく、今や一般の人にも、プログラミングは必要なスキルになりつつありますね」

コースを見ると、プログラミングといっても、いろんな言語がある。はやり廃りがありそうだが、村田社長は、

「流行のプログラム言語はあっても、基本原理は変わりません。大丈夫ですよ」

次ページ再び、呪文に挑む
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