テック弱者の記者、プログラミングを学ぶ わかりそうでわからないあの"呪文"に挑む
こりゃあ大変。さっそく、プログラミング教室を探すことにした。今回参加させてもらったのは、子ども向けと大人向けの2つの講座。まずは簡単そうなほうから。特別に加えてもらった、春休みの子ども向けプログラミング教室だ。
小学校でもプログラミングの授業を導入
小学3年生から中学3年生を対象にした2日間(受講料2万6000円)の教室。企業向けのソフトウエア開発などを手掛ける「情報技術開発」(東京)が、今年から始めた。ソリューション企画部の八十雅世さんによると、自分の時代は木の棚や豚汁を作っていた中学校の「技術家庭」の授業で、今やプログラミング学習が必修になっているそうで、
「小学校でもプログラミングの授業を導入する動きがあり、関心は高まりつつあります。そこで立ち上げたのが、この『IDEA Makers』という子ども向けの教室です」
ここで使うのは「スクラッチ」というツール。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボによって開発され、呪文のような文字を打ち込まなくても、視覚的にプログラムを組み立てられる。子ども向けのプログラミング教室でよく使われているのが、これらしい。
意外にも簡単にゲームができた
たとえば、「10歩動かす」というブロックと「もし端に着いたら跳ね返る」というブロックを合体させると、画面にいるキャラクターが、歩く→端までくる→反対方向に歩く、という動作をする。“昭和”の子どもを夢中にさせた「電子ブロック」のデジタル版みたいなものか、と考えていると、インストラクターが「一緒にクイズゲームを作ってみましょう」と合図。
言われた通りにブロックを合体させていくと、あら簡単。2つのキャラクターが画面上でぶつかり、一方が三択クイズを出して、もう一方が答え、合っていればこう言い、みたいなクイズゲームが、10分ちょっとでできてしまった。
「スマホアプリで億万長者」の夢が再び頭をもたげてきたが、世の中、そう甘くはない。次は自力でブロックを合体させ、3つの簡単なゲームを作る。テキストどおりに組み立てたつもりが、何かのブロックが抜けていたり、合体させる場所が違っていたり。相手は機械だけに、プログラミングのちょっとのミスでも、だんまりを決め込んでピクリとも動きやしない。