「東京で売れたい」"沖縄お笑い芸人"の大逆転人生 「O-1グランプリ」チャンピオン、首里のすけ物語

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自分の夢でもある『東京へ行って売れる』ということをやるためにはどうしたらいいか。芸人だけのときは、事務所のせいにもしていた。でも事務所の代表になったからには多様性を持って考えられるようになりました。販路拡大という意味でも、まずは東京で月一ライブを定期的に開催し、東京での芸能の基盤を作ります

首里のすけは、代表として力強く宣言した。

「ギャラの単価」が東京と沖縄では"ゼロ"が2つ違う

東京と比べるとギャラの単価は、ゼロが2つ違う

自分たちがいくら沖縄県内で売れていても、地元の企業は、同じ沖縄出身でも、「ガレッジセール」や「具志堅用高」といった東京で売れている芸人やタレントをCM等で起用する。

全国区になった芸人が、どうしても幅を利かせてしまうのは今昔も変わらない。

真の売れっ子芸人になって凱旋するためには、東京で一旗あげるのがてっとり早い。言葉にするのは簡単だが、これほど艱難辛苦(かんなんしんく)の道のりはない。

全国で売れて金を稼ぐという夢がないと、沖縄芸人のモチベーションが上がりません。僕らがそうでしたから」

「売れる」という前に、夢を達成するためにどうしたらいいのか、首里のすけの野望の第一歩が始まった。

すべては「大逆転人生」を演出するための挑戦という名の試錬でもあるのだった。

*この記事の後半:「芸人かつ社長」東京進出めざす男の"3つの武器"

松永 多佳倫 ノンフィクション作家

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まつなが たかりん / Takarin Matsunaga

1968年11月29日、岐阜県大垣市生まれ。琉球大学卒業。琉球大学大学院人文社会科学研究科中退。出版社を経て2009年8月よりフリーランスとなり沖縄移住。ノンフィクション作家として沖縄の社会学を研究中。主な著書として、『確執と信念 スジを通した男たち』(扶桑社)、『偏差値70からの甲子園-僕たちは野球も学業も頂点を目指す-』(集英社文庫)、『マウンドに散った天才投手』(講談社+α新書)、『善と悪 江夏豊のラストメッセージ』(KADOKAWA)、『永遠の一球-甲子園優勝投手のその後-』(河出書房新社)など。

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