平気で「高級チョコ」買う人が知らない残念な真実 意外な「落とし穴」があった!あなたは大丈夫?

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結論として、カカオにはたしかに健康増進効果はあるものの、摂取しすぎると、かえって健康を害してしまうリスクもあるといえます。 

つまり高カカオチョコレートは「カカオポリフェノール」という体にいい成分がたくさん摂取できる一方で、「健康に悪影響を及ぼすもの」も摂取してしまいかねないという「二律背反の問題」が潜んでいるのです。

この国民生活センターの調査は2008年とやや古いものですが、高カカオチョコレートの「根本問題」を指摘していて、その「問題の構図」は今もあまり変わっていないのではないかと思います。

チョコのおいしさの決め手は「口溶け」と「香り」

またこれらとは別問題として、高カカオチョコレートはカカオが高配合されている分、「苦み」が強くなっています。また、ほとんどの高カカオチョコレートは「甘さ」がひかえめとなっています。

もちろん嗜好はそれぞれですが、「値段が高いわりにはおいしくない」と思う人もいると思います。

私も正直言って、高カカオチョコレートを「おいしい」と思ったことはあまりありません。辛党代表で甘いものは日ごろ口にしませんが、食べるなら「普通のチョコレート」を選びます

無理に健康効果を期待して、さほど「おいしい」と思えない高カカオチョコレートを食べるよりも、普通のチョコレートを少量食べるほうが断然いいと私は思うからです。

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チョコレートのおいしさの決め手は「口溶け」と「香り」です。

たとえば日本の昔ながらの板チョコなどは、口溶け、香りとともに非常に完成度が高く、本当においしいと思います。

チョコレートはあくまで「嗜好品」です。「健康にいい」と思わせるような表示がされていても、くれぐれもとりすぎに注意してください。

「値段が高いのだから、さぞかし味もよく健康にもいいのだろう」などと妄信せず、「落とし穴」という「デメリット」「裏側」もありうることをきちんと知ってください

そのうえで、それでも買うならば、とりすぎには十分注意し、おいしいと思えるものを適量、食べるのが一番だと思います。

*1回目の記事:平気で「チョコ」を買う人が知らない超残念な真実

*3回目の記事:平気で「安いチョコ」買う人が知らない残念な真実

安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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