ロイヤルホストが50年超も熱く支持され続ける訳 懐かしく+楽しめる、「パンケーキ」も話題に
江頭氏は、大学中退後、アメリカ軍基地でコック見習いとして働き、アメリカの食文化に親しんだ後、1951年に創業。同社は福岡空港(当時は板付空港)に機内食搭載と喫茶営業から始まった。
まだ敗戦の余韻が残る1953年には、福岡市中洲にフレンチレストラン「ロイヤル中洲本店」(現レストラン「花の木」。現在は大濠公園内に移転)も開業した。その18年後に創業した「ロイヤルホスト」店名には、「王様、王道」という意味のロイヤルと、「おもてなし」という意味のホストを合わせた。これがブランドの骨格ともなっている。
筆者の知人の50代男性(自営業)は、12月に店に行き、こんな感想をSNSに投稿した。
じつはロイホのステーキナイフのグリップの厚みが、たまらなく好きな感触です」
ロイホのステーキを好む人は「厚切りだからいい」という声も目立つ。
「アメリカから直輸入した牛肉をセントラルキッチンで下処理し、チルドのまま各店舗に配送。店舗ではサイズに合わせて切り分け、チャコールで焼いて提供しています」と生田氏は話す。
3月には、1ポンドステーキが5000円超に
価格に対する思いはどうなのか。「ロイホは競合よりも高い」という声は、よく聞く。
「2022年に価格改定を実施させていただきました。ご負担を考えると心苦しいのですが、さまざまな商品が値上げされる実情をご理解いただけたのではないか、と考えています」
冒頭で紹介した既存店の数字では、値上げによる客離れは、あまりなかったようだ。
ただし1月6日、「3月8日からのステーキ16品と朝食2品の値上げ」が発表された。エネルギーコストや物流費などの上昇、原材料価格の高騰を受けた措置だという。
特に前述の「厚切りワンポンドステーキ」(450g)は、単品で4708円(税込み)が、5588円(同)と値上げ率19%、880円も上がる。「ガツンと食べたいとき」に選ばれる人気商品だが、5000円を超えることで、消費者の価格抵抗ラインがどうなるのか。
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