ロイヤルホストが50年超も熱く支持され続ける訳 懐かしく+楽しめる、「パンケーキ」も話題に
一方で、お得感のある商品もある。年末年始人気3位「パンケーキ」だ。3枚重ねで495円(同)。2022年11月26日に放送されたTBS系のテレビ番組「ジョブチューン」(アノ職業のヒミツぶっちゃけます!)放送後に話題を呼んだので、ご存じの人も多いだろう。
簡単に説明すると、同番組に出演したシェフが語った「すごくケミカルな香りがする」「家でも焼けるんじゃないか」という辛口の講評や注文に対して、「ロイホのパンケーキはあれで正解なの。今どきにしたらダメなの」などSNS上で擁護や反論が相次いだ。
一連の流れを、商品提供側はどう受け止めたのか。
「まず番組に出演させていただいたのは、自分たちの味や調理に対するこだわりやひと手間を知ってほしかったからで、過去にも1度出演したことがあります。今回は番組終了翌日から、店舗ではパンケーキのご注文が相次ぎ、SNSの力を再認識しました」
本稿では同騒動に深入りするのではなく、中身は「ホットケーキ」に近い商品への消費者意識に興味を持った。昔から味わってきた人もおり、番組の演出に不快感を示した人の多くは、「自分の想い出にケチをつけられた」――と感じたのではないだろうか。
同商品に限らず、商品改良は視野に入れているが、急に味が変わることはなさそうだ。
「コックが腕をふるうレストラン」の真意は?
ロイヤルホストの特徴を、競合との差別化の視点であらためて聞いてみた。
「当社が定めたブランドバリューでいえば、(1)プロのコックが提供するおいしさ、(2)安心感、(3)清潔で整った環境、が3本柱です」
外食の基本中の基本「QSC」(Quality=飲食の品質、Service=接客レベル、Cleanliness=衛生管理)を踏まえたうえでの話だが、プロのコックについて、生田氏はこう補足する。
「『そもそもコックとは何だろう?』は社内でも議論を進め、現在こう考えています」
(2)セントラルキッチンで、均質化・安定化の視点で製造する人
(3)各店舗の現場で、味を再現する人
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