決着!大塚家具、前代未聞の株主総会の全容 久美子氏61%、勝久氏36%は何を意味するか
一般株主F 社員とは十分な信頼関係を築けているのか。
久美子社長 仕事を進めていくうえで信頼関係はある。これをもっと深めていくことが重要だ。そのために努力していく。全社一丸となって、ノーサイドで新しい大塚家具を作っていく。
一般株主G 父と娘でお互いに歩み寄りはできないのか。
久美子社長 歩み寄っていいものと、そうでないものがある。ガバナンスは歩み寄りではなく、社会のルールに則るもの、である。単純にトラブルを避けるために、歩み寄ると逆に会社の価値を下げる。事実認識の差も大きく、なかなか一致はみられない。単なる意見の相違ではないため、すりあわせが難しい。
勝久会長 会社が10年前、15年前に戻れるようにしたい。元気な会社になるのに1年、2年かからないと思う。会社が悪くなったのではない。会社を悪くしてしまったんだ。私がこれだけ深刻に考えているということが伝わらないのは残念。存続できるのは私しかいないと思っている。株主のみなさん、責任を持って考えてほしい。社員がかわいそうだ。この一番大切な時期に。これで終わります。
総会後、勝久会長は、「株主の皆様のご判断を真摯に受け止め、まっさらな気持ちで出直します」とのコメントを発表。一方、久美子社長は、午後3時30分から記者会見を開いた。会見の要点は以下の通り。
「社員にもさまざまな葛藤があった」
--61%の賛成率をどう見ているか。
久美子社長 提案株主関係の大塚家を除くと、80%以上の賛成をいただいた。一般株主からの強い支持があったということだ。むしろそれだけの期待をいただいていると重い責任を感じる。
--会長側を支持していた社員の人事はどうなるのか。
久美子社長 社員の心の中にもさまざまな思いがあって、葛藤の中でこのような行動をとったのだと思う。一緒にやっていこうという気持ちは、一人にあるからほかの人にはない、というのではなく、一人に選ぶと不自然。これからも信頼関係を保ちつつ、同じ目標を持っているということが大事だ。社長、会長のためにでなく、お客様のために働いているという気持ちで歩んでいくことが一番大事だ。
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