決着!大塚家具、前代未聞の株主総会の全容 久美子氏61%、勝久氏36%は何を意味するか

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一般株主B 社長は優秀だと思うが、今回は残念だ。家具が一番売れるのは、家を建てるときや引っ越しとか、とてもハッピーなとき。けんかでどっちが勝ったとしても、大塚家具で家具を買いますか? 一番大切な事を忘れてもらっては困る。あとお父さん。お嬢さんは優秀だよ。たぶん会社のことを考えている。握手して仲直りすべきだ。

勝久会長 久美子社長が経営して、今のメンバーで成功できるか、聞きたい。社員は私にやってほしいと言っている。大塚家具の復活は、私にしかできない。あなたは大塚家具を守ろうという気持ちはない。会社の取締役会の様子をテープで撮ったり。私は会長だったが、人事権も何もない。決して私はワンマンではない。社員が言ったから今回、立ち上がった。会社が大事だからだ。特に37年前から株を持っていただいている株主さんには理解してほしい。

私が何をしたのでしょうか。間違えたのは、社長交代だけです。私がいなくなったら、売り上げが減って、取引先がなくなってしまう。久美子社長は宣伝費を減らし、売り上げも減らしてきた。宣伝費をむだなく使えば、またお客さんが戻ってくる。久美子社長はこんな大事なとき、クーデターを起こし、さらにお客さんが離れてしまった。

久美子社長 成功できるかどうかは、過去5年間の私の社長在任期間の実績を、見ていただくことが重要だと思う。現在の社員のメンバーたちと仕事をしてきて、ビジネスモデルの転換は7割方進んだ。同じメンバーできちんと仕事をしていけると確信している。

「あなた方は大塚一族を守りたいだけ」

勝久会長の乗る車を待ち構える報道陣。空にはヘリコプターを出すテレビ局も

勝久会長 佐野取締役(=勝久氏の三女の夫)に聞きたい。佐野取締役がクーデターの本人だ(注:佐野氏は2014年7月の久美子社長解任では勝久会長側に、今年1月の勝久会長解任では久美子社長側についた)。

久美子社長 取締役の判断は状況によって変わる。ガバナンスを考慮して、判断が変わることはある。会社の将来を考えた結果だと思う。

一般株主C これまでの話を聞いていると、残念で恥ずかしい。まさに同族企業の醜態だ。私は会社の親族のために、株を買ったのではない。あなた方は大塚一族を守りたいだけなのではないか。

久美子社長 本当にお恥ずかしい状況で申し訳ない。会社の規模が大きくなり、公器になる中で、その経営をしていくのが重要だと思っている。見守ってほしい。

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