「商談や会議の場で、どんなに真剣に訴えても相手の気持ちを動かすことができない。プライベートでも、人付き合いが得意じゃない……そんな悩みを抱える“伝え下手”な人にとって、既存のハウツー本やセミナーは『実践するにはハードルが高すぎる』ものがほとんどでした」
そう語るのは、PR戦略コンサルタントの下矢一良さん。テレビ東京で、『ワールドビジネスサテライト』『ガイアの夜明け』の制作に経済部キャップとして関わり、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、前澤友作、孫正義など500を超す超一流のビジネスパーソンと直接対話した経験を持つ人物です。彼らとの対話を通じて、下矢さんは「伝え下手な人が、うまく伝える法則」を体系化。「ストーリー」「資料」「体当たり」という、たった3つの要素から成るシンプルなプレゼン術です。
本記事では下矢さんの新著『巻込み力 国内外の超一流500人以上から学んだ必ず人を動かす伝え方』より一部抜粋・再構成。「人前で緊張する人と、しない人の違い」というテーマでお届けします。
何が「人前で緊張する人」「しない人」を分ける?
厳しい局面ではふつうは緊張してしまって、自分の考えを上手に伝えられなくなるものです。ですが、緊張して当然という状況でも、普段どおりに話せるという人もいます。いったい、何が違うのでしょうか。
話すのが緊張する場面といえば、テレビカメラを前に話す機会などは最たるものです。数百万人の視聴者を前に話すようなものですから、緊張するのは当然です。
テレビカメラを前にすると、大企業のトップですらうまく話せなくなってしまうものです。まるで下手な役者のように、あらかじめ丸暗記しておいた原稿を棒読みで話そうとする経営者。緊張のあまり、簡単な言葉さえ何度も言い間違えてしまう経営者。話し方で失敗してしまう経営者を数多く、目の当たりにしました。
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