気の弱い人が自分の要求を上司に通す話の進め方 休暇申請ほか、デートの誘いなどにも応用可能
たとえば、気になる相手をデートに誘うとき、
「どの路線だったら、帰りは楽?」
→相手は場所の都合を回答できる
「アレルギーのある食材や苦手な料理を教えてもらってもいい?」
→相手は自分の食べたくないものを回避できる
このように、デートをすることを前提にして話を進めることで、回答した相手はそのあとの自分の本来の要求(デートの依頼)を受け入れやすくなるのです。
いかなる交渉の場も信頼関係を意識する
ただ、相手の捉え方によっては「アサンプティブ・クローズ法」はかなり強引な印象を残してしまいます。短期的にはうまくいっても、中長期の対人関係でくり返し使っていると、「あいつ、いつも自分の要求ばかり通そうとする」と思われ、相手との関係性にダメージを与えかねません。また、相手に負担をかけるような要求を何度もくり返した場合、反感を抱かれることもあるでしょう。
ですから、このテクニックを使うときの注意事項として、長期的な関係性の構築には不向きだと意識してください。「アサンプティブ・クローズ法」は「ここぞ!」というときだけに使うようにすること。 何度か使いたいときは、ソフトな伝え方を心がけることが大切です。たとえば、
「もしお受けいただけるなら、いつまでにできそうですか?」
「もし仮にいらしていただけるようでしたら、○○(場所)あたりはご都合いかがでしょうか?」
「もし......だとしたら」と仮定の話法を使うことで、質問の印象がソフトになります。
ちなみに、ここで提示する「仮定」は、相手が自分の要求を受け入れて行う「行動(Do)」よりも、それを受け入れた「状態(Be)」で伝えるほうが効果的。私たちは行動(Do)よりも、そうなった状態(Be) のほうがイメージしやすいからです。
△「もし、この服をご購入される(Do)としたら、何色がいいですか?」
○「もし、この服を着てパーティに参加している(Be)ことを思い浮かべたとき、何色が似合っていると思いますか?」
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