「学校の宿題で苦しむ親子」…その大きすぎる弊害 一律に出される宿題、それ本当に必要ですか?

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過重な宿題で生まれる子どもや親への弊害と、宿題の本来の目的、教育現場の今を紹介します(写真:TY/PIXTA)

学校から出される宿題で苦しんでいる親子がたくさんいます。同じ量の宿題でも学力と集中力が高い子は10分で終わりますが、そうでない子は何時間もかかったりします。

毎日親に叱られながら大苦労して宿題をやっている子がたくさんいるのです。それはその子のせいではなく、宿題の質と量が不適切なだけです。長年、小学校の教師をしてきた経験からも、私は過重な宿題は虐待に該当すると思います。

4年生の長男がいるSさんの場合

私が話を聞いたSさん親子もその一例です。4年生の長男に宿題をやらせるのが本当に大変で毎日親子で大ゲンカをしているとのことです。3年生までは宿題が少なかったので何とかなっていたのですが、今年の先生は宿題がかなり多いそうです。そして、宿題をやっていかない場合は学校で長々とお説教されたり休み時間にやらされたりするとのことです。子どもも気持ちがすさんできているし、親のほうもイライラしっぱなしだそうです。

このように宿題の過重負担で苦しんでいる親子は世間にたくさんいて、私はこれは大きな問題だと思います。なぜなら、次のような弊害が出てくる可能性があるからです。

1,子どもの自己肯定感が下がる

「また宿題やってない。ちゃんとやらなきゃダメでしょ」と叱られ続けることで、子どもの自己肯定感が下がります。すると、「自分はダメな子だ。どうせ自分はダメだ」という気持ちを持つようになります。

それによって、何事においても意欲が低下したり、努力できなくなったりします。子どものときにこうした意識を植え付けてしまうのは、非常に大きな問題です。

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