是枝監督も訴える「映画界のハラスメント」の深刻 2022年はハラスメントに関する報道が相次いだ
2022年の映画業界を振り返ると、俳優、監督、スタッフらによるハラスメント報道が世間を賑わし、その体質改善を訴えかける声が広く寄せられた1年だった。
コロナ、ハラスメント、人手不足、ジェンダーギャップ解消、働き方改革など、近年の映画業界の撮影現場における環境改善は過渡期にあるが、「このままでは日本の映画業界から若手がいなくなってしまう」という危機感を共有する人たちの間で、現状を打破しようと活動が行われている。
今年11月には、クラウド人事労務ソフトを手がける株式会社SmartHRの運営で、働き方をアップデートした取り組みを讃える「WORK DESIGN AWARD」の授賞式が行われた。
是枝監督「映画界の若い人材が途絶えてしまう」
「日本版CNC設立を求める会」設立などの活動が評価された是枝裕和監督が「パーソン部門」に、そして「一般社団法人 日本芸能従事者協会」(代表理事:森崎めぐみ)が手がける「特別加入労災保険センター」および相談窓口「芸能従事者こころの119」が「ワークスタイル&プロセス部門」をそれぞれ獲得。映画業界の体質改善を期待する声が高まっている2022年ならではの受賞結果となった。
その授賞式で是枝監督は「監督、役者を含め、若い世代の人たちが少しでもいい環境で働けるように。そして親御さんが、お子さんを働かせることに不安を抱かないように。そういう改革を少しずつでもやっていかないと本当に取り残されてしまう。そこを変えていかないと、映画界の若い人材が途絶えてしまう」と業界に対する危機意識を語っていた。
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