世界唯一"四角いうんち"する「ウォンバット」の謎 モフモフ毛皮とつぶらな瞳の可愛すぎる生態

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ウォンバット
オーストラリアに生息する不思議な動物「ウォンバット」(写真:筆者提供)
「ウォンバット」という生き物をご存じでしょうか。今、その謎の生態が注目されています。
世界でも珍しい「ウォンバット」の研究をオーストラリアで続ける、高野光太郎さんの書籍『ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか?』より一部抜粋し再構成のうえ、その不思議な魅力についてお伝えします。

オーストラリアに住むずんぐりむっくりの身体をした生物。そして人々を魅了するモフモフな毛皮と人懐っこそうなつぶらな瞳。最近では日本のテレビでも特集されたりSNSで話題になったりして、昔と比べると少し認知度も上がったのかもしれません。でも、あるネット記事では「齧歯類」と紹介されていたりして、日本ではまだまだ謎の生物というジャンルなのかもと思ったりもします。

――あのちょっと大きめのモルモットみたいな生き物でしょう?

間違ってません。間違ってないけど、全然違うんです。

ちなみに僕の個人的な印象ですが、「ウォンバット」という言葉を聞いた日本人10人のうちの6人ぐらいが頭の中に思い浮べるのは「カピバラ」です。惜しい! いや惜しくない!

カピバラとはまったく別の「有袋類」

ウォンバットはオーストラリアの動物であるコアラやカンガルーと同じように有袋類。つまり、お腹の袋の中で子育てをする動物です。齧歯類であるカピバラとはまったく別の生物なのです。コアラやカンガルーと比較すると、知名度、人気ともにどこか「2軍感」が否めないのがこのウォンバットという生物。

僕もかれこれ数年間ウォンバットの研究に携わってきたこともあり、ありがたいことに最近はいろんな方からウォンバットについて質問されます。そしてその度に文献を漁って調べたりするのですが、ウォンバットは知れば知るほど魅力的で、そしてまだまだたくさんの謎に満ちた不思議な生物なのです。

申し遅れました。

私は現在オーストラリア、クイーンズランド州にあるサンシャインコースト大学というところでウォンバットの研究をしている、高野光太郎という者です。タスマニア大学学部時代にたまたまウォンバット研究と出会って以来、何かと縁があり、いろんな偶然が重なって修士そして現在の博士課程と、かれこれ3、4年ほどずっと現地でウォンバットを研究してきました。

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