「奨学金240万円」26歳女性が悩む"この先の仕事" 実家は超貧乏、お金の呪いからは解放されたが…

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とは言え、実家からの支援のない大学生活は、決して豊かではなかった。

「実家には劣りますが、月5000円で住んでいた寮もなかなかボロボロでした。巨大なナメクジやムカデが部屋の中に出てきたので、寝ている間に噛まれている友達もいれば、ゴミ当番がゴミを捨てないせいでウジ虫がわいたこともあります」

山野さんの住んでいた寮は、寮費が5000円で、水道光熱費を合わせて1万円程度。4.5畳の部屋にムカデは出るが、食事は出なかったので、彼女は必然的にアルバイトに精を出すことになる。家電販売員、テーマパーク、リゾートバイト、コールセンター、受付、デパートなど、さまざまな職種を経験し、最高で3つをかけ持ちしたこともあった。

「毎月70〜100時間は働いていました。時給の最高額は1400円で、そのときは家電量販店でたくさんパソコンを売りましたが、ガッツリ稼げたのは住み込みの旅館です。ただ、実習やテストでシフトを入れられない日も多いため、収入は毎月7万〜10万円程度で、扶養を外れることもありません。時給の高い時に働いた結果、土日や年越しに働くこともありました」

バイト三昧の日々だったが、それでも在学中は新しい楽しみができた。K-POPアイドルにハマったことで、「推し活」に目覚めたのだ。

「別に友達と遊ぶことをセーブしていたわけではなく、ちゃんと貯金はする一方で、好きなアイドルを追っかけて、国内外の現場に足を運びました。それでも、バイトと趣味と成績を両立するのはなかなか大変。夜行バスで帰ってきて、そのまま1〜5限まで講義に出ずっぱりだったり、8時間バイトをしたあとで、別のバイトでも4時間シフトに入り、そこから大学で勉強することもありました」

奨学金を借りながら、遊びも勉強もしっかりと満喫した山野さん。旅行好きが高じて、卒業時には観光関係の企業の内定を得ていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で卒業間際に内定が取り消される。

「そこから、次の内定を得るのは無理だったので、急遽卒論を出さずに、留年という形で休学しました。コロナのせいで人生設計がだいぶ変わりましたね」

安心を求めて事務職に就職するも…

内定取り消しから1年後、山野さんは安心を求めて事務職に就職。特にやりたい仕事ではなかったが、母親はいまだに仕事が安定しないため、仕送りが必要だったのだ。

また、「所得連動返還型無利子奨学金」のおかげで、すぐに奨学金を返済する必要はないが、それでも毎月1万4000円ずつ返しているという。

「ありがたいことに利子がないので、死なない程度にのんびり毎月、最低額を返していくつもりです。引越しや卒業旅行などで貯金3万から新卒1年目がスタートしましたが、すぐに親への仕送り、奨学金の返済、貯金をすることができました。最近は企業型のiDeCoに月々5000円ずつ積み立てています」

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