今年4月、国内トップのへアメイクアップアーティストのひとりである藤原美智子さんが引退を宣言。42年に及ぶキャリアに突如、終止符を打った。
80年代から長らく続いた女性ファッション誌の黄金時代を最前線で駆け抜けた藤原さん。“裏方”として芸能人などを美しく盛り立てるヘアメイクのプロが、「表の人」として雑誌などに出て活躍したのも、彼女が先駆けだったといっていい。
彼女が経営する事務所は、千吉良恵子氏、AYA氏、小田切ヒロ氏など、業界を支える超人気アーティストたちを多数輩出してきた。名実ともに日本のヘアメイク界を形作ってきた人だ。
そんな彼女のキャリアと成功に迫った前編記事に続き、この後編では彼女のこれからの挑戦について追った。
裏方の人が一躍、”表の人”へ
女性の自立や生き方の多様化が進んだ90年代。それと軌を一にするように『anan』『コスモポリタン』『CREA』『日経WOMAN』など、ファッションのみならず、女性の仕事やライフスタイル、生き方を啓蒙する女性誌が人気を集めた。そこに燦然と現れたヘアメイクアップアーティストが藤原さんだったという話を、前編記事では取り上げた。
30代になると、女性誌では「藤原美智子のメイク」がたびたび取り上げられ、一気に表の人に。34歳のときには、当時は業界では珍しかった、ヘアメイクアーティストの事務所ラ・ドンナも設立。多くの有名アーティストを輩出してきた。
ヘアメイク業界を牽引するトップアーティストから、多くの読者が認知する存在へ。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら