「子どものウソ」に悩む親に伝えたい意外な真実 嘘や汚い言葉は泥棒の始まりではなく成長の証

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まず「空耳だろうか?」と疑い、次に「ああおかしい。でも笑っちゃダメかな?」と思い、そして「クソー、どうしたらいいんだ?」と考えこみました。息子に深い意図はなかったと思います。

私が「チクショー」と言うのを聞いて(もちろんめったに言いませんが!)腹が立ったときに使う言葉だと知り、使ってみたのでしょう。本来の意味はもちろん、汚い言葉であることもあまりわかっていなかったかもしれません。

娘が3歳の頃には、うそやごまかしを言うようになりました。たいてい、お菓子がらみです。わが家のルールでは、ハロウィーンのお菓子はいつでも好きなだけ食べてよいわけではありません。

けれども娘はこれまでにお菓子をこっそり自分の部屋に持って行ったことが何度もあり、しかも「食べていない」とうそまでつきます。先日、夜遅くに娘の寝室に行ったら、顔じゅうにチョコレートをつけたまま幸せそうに眠る娘の下に、包み紙が5つも落ちていました。

子どもがうそをつくは「ごく自然なこと」

マサチューセッツ・カレッジ・オブ・リベラル・アーツの心理学者で『What to Do When Your Kids Talk Dirty(子どもが悪態をついたら)』の著者、ティモシー・ジェイ氏は、「汚い言葉をいっさい使わない子にしようと思わないでください──そんな目論みは必ず失敗します」と述べています。

また、うそについても同様です。トロント大学の発達心理学者で、20年間にわたり子どものうその研究をしているカン・リー氏は、子どもがうそをつくのは「ごく自然なこと」だと言います。

子どもは親のまねをするものです。手本となるべき私たち自身が、つねに礼儀正しく正直なわけではありません。親が汚い言葉を使ったりうそをつかなくても、子どもは学校、テレビ、児童館などで見聞きし、口にします。ある論文では「うそをつく行為は、子どもの正常な発達を表す指標だ」と結論づけられています。

うそや汚い言葉は子どもの行動として一般的であり、すすめられたりほめられるケースさえあります(おばあちゃんが誕生日プレゼントに“ダサいセーター”をくれたときに、気に入ったふりをするようにすすめられる場合など)。もちろん、子どもがあちこちでうそをついたり汚い言葉を使って回ってもよいとは思いませんが、成長の証であるという明るい側面もあるのです。

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