社員が会社を辞めるのは、なんらかの理由があるからだ。給料かもしれないし、人間関係かもしれないし、自身のキャリアを考えた結果かもしれない。ライフイベントに合わせた結果かもしれないし、その背景には人それぞれの事情がある。
しかし、中には「一度去った会社に戻ってくる人」もいる。「出戻り転職」と呼ばれる行動だが、この連載ではこの「出戻り転職」にフォーカスを当てたい。一度辞めたのに「戻りたい」と思える会社はそれだけ働く人にとって魅力的だと考えられるし、そこから「社員と会社の良好な関係性」を紐解けると考えるからだ。
「会社を辞めるのを、やめてくれないか? ほら、今までよりも高い給料を出すからさ……」
転職の意思を告げた際、上司がそんなふうに返してきたら、あなたはどう反応するだろうか。喜んで転職を取りやめる? ありがたいと思いつつ転職に踏み切る? それとも、「遅いよ、転職活動を始める前に言ってくれよ」と心の中でモヤモヤする?
反応は人それぞれだろうが、今回話を聞いた野口佳絵さんは、まさにそんな言葉をかけられた経験を持つ女性だ。
【2022年11月15日12時10分追記】初出時、昇進とすべきところを昇格と記載していたため、タイトルを表記のように修正しました。
創業期に入社し、数年間離れたものの、再び入社
現在、株式会社ガイアックスで事業部長を務める彼女は、ガイアックスの創業期に入社し、数年間離れたものの、再び入社している、「出戻り」経験者でもある。
ガイアックスは、ソーシャルメディア・Webマーケティング・シェアリングエコノミーなど、IT/Webサービスを中心とした多くの事業を展開しているベンチャー企業だが、野口さんのキャリアのスタートは畑違いのアパレル企業から始まった。
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