「今の職場には満足しているし、これといった不満があるわけじゃないんです。ただ、新しい仕事にチャレンジしてみたいとか、自分はずっとこの仕事を続けていくのかなという漠然とモヤモヤした気持ちや、他の会社で働いてみたいという思いは常にあって……。“転職”というキーワードが頭をよぎることもよくあります」
筆者はフリーランス人事として、多くのビジネスパーソンに会っているが、転職活動をしているしていないに関わらず、上記のような不安を漏らす人も少なくはない。会社としてその個人の感情に寄り添うことはできるかもしれないが、ジョブローテーションなどの仕組みで解決することは容易ではない。
退職した会社に、5年後再び入社した瀬尾さん
今回の主人公は、メグリ株式会社(※)でクリエイティブディレクター/UXデザイナーとして働く瀬尾智昭さん(43歳)。メグリは2007年の創業以来、アプリやECサイトの受託開発を行っていて、2020年から小売業界を中心としたクライアントに対し、アプリマーケティングプラットフォーム「MGRe(メグリ)」のサービス提供を開始した企業だ。
瀬尾さんは「新しいことがしたかった。新しい技術を使ってスキルアップしたかった」という理由で2015年に退職し、5年後の2020年2月に再びメグリに入社することになる。
※2022年に「メグリ株式会社」に社名変更。瀬尾さんが入社した当時の社名は「株式会社ランチェスター」。本記事内では両方の表現を使用します。
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