東洋経済オンラインでは、上場企業で働く非正社員について調査を続けている。今年も最新データを用いた、非正社員が多い会社のランキングを紹介したい。データは2023年1月期から2023年12月期の有価証券報告書から取得。全従業員に占める割合が1割を超えると開示が求められる臨時従業員数を、非正社員の人数として収集した。
非正社員が1万人を超えているのは97位の日清製粉グループ本社までで、前回調査の95社から微増した。上位500社で働く非正社員を単純合算すると400万人超になる。うち上位100社での非正社員の合計人数は241万人余りで、前回調査に比べて2万人ほど増加した。
各社で非正社員が多いセグメントは
断トツのトップはイオンで、非正社員数は26万5017人だった。従業員(正社員)を含めた42万5421人の雇用の62.3%を占める。イオンの海外売上比率は8%ほどで、国内で売り上げを90%以上稼いでいる。同社が日本国内の雇用で、大きな役割を担っていることがわかる。セグメント別に非正社員数をみていくと、総合スーパーなどのGMS事業で10万3151人、「まいばすけっと」や「いなげや」などの食品スーパーが入るSM事業で8万3243人を雇用していて、この2つのセグメントでの雇用が多い。
2位も不動となっていて、日本郵政が入った。14万2436の非正社員を雇用している。やはり、全国に郵便物や荷物を届ける郵便・物流事業は人手がかかり、この事業で9万8216人の非正社員の方が働いている。
3位は前回調査と入れ替わり、トヨタ自動車が入った。非正社員には、期間従業員やパートタイマー派遣従業員が含まれ、年間での平均人数を非正社員数として発表している。2023年3月時点での自動車事業の人数は8万3565人で、7万7020人から6000人超増加した。需要拡大に伴い生産を拡大していることが反映されている。
5位に浮上したのはゼンショーホールディングス。新型コロナの流行もあり外食事業での雇用人数が5万人を下回っていたが、アフターコロナの需要回復もあり5万3713人に増加したのが大きい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら